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リアル・マイケルジャクソン [Vol.43]_1997年ジャネットにご対面、そして急きょ韓国へ! ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年6月27日 17時30分

1997年来日したジャネット。後ろの建物はマイケルが韓国で滞在したチロルホテル。

1997年11月、わたしたちは、ニューアルバムのプロモーションで来日したジャネットジャクソンを追いかけた。

当時のマイケルファンは、妹のジャネットにも好意的な人が多く、もちろんわたしたちもジャネットが大好きだった!

マイケルが、来日のたびにキャピトル東急ホテルに滞在していたのに対して、ジャネットは目白の「フォーシーズンズホテル」に宿泊した。そして、11月14日に渋谷のHMVでサイン会を行ったのを皮切りに、翌日は「TOKYO FM渋谷スペイン坂スタジオ」でラジオに出演、16日には砧スタジオで「HEY ! HEY ! HEY ! 」のパフォーマンス収録を行った。

ちょうど週末と重なったこともあり、わたしたちは、けっこう本気モードでジャネットを追いかけた!なんたって、ここは「東京」だ!久々のホームグラウンドだ!渋谷なんて、うちの「庭」も同然だ!(ウソ)

サイン会には、整理券をゲットした数百人のファンが列をつくり、見知ったマイケルファンも数多く並んでいた。

キャスケットをかぶったジャネットは、サイン会の間中ずっと笑顔だ!映像でみるジャネットは、豊満な迫力ボディに見えるのに、目の前の実物は、意外なほど華奢にみえた。小さい顔に落っこちそうなほど大きい目、笑うと顔の半分はありそうな大きな口。ああ、やっぱりマイケルに似ている!

この日で勢いづいたわたしたちは、翌日の土曜日も、渋谷でラジオ出演するジャネットを追いかけた。スペイン坂スタジオは全面ガラス張りのため、中の様子が丸見えだ!そのときジャネットが、セキュリティに向かって「あの子とあの子」、とガラス越しにファンをピックアップしているのがわかった。

なんだ?なんだ?そして、わたしたちも指差されてないか!?

その後、渋谷を去るジャネットのバンを走って追いかけたところ、なんと、Yちゃんが車道でハデにすっ転んでしまった!タイツは破け、ヒザからは流血だ!薬局で薬を買い、応急手当をしたあとフォーシーズンズホテルに行くと、ジャネットのセキュリティがわたしたちに近づいてきた。

「足は大丈夫?」と、Yちゃんを気遣うセキュリティ。どうやら転んだ瞬間をジャネットとセキュリティがバンの中から見ていたようだ。

「ジャネットが、あなたたちを明日のパフォーマンスに招待しています。来れますか?」思いがけない言葉に、わたしたちは喜んで「イエス!」と答えた。そして、翌日の夕方わたしたちは、「HEY ! HEY ! HEY ! 」の収録のため、指定された時間に砧スタジオを訪れた。そこにはファンが100人ほど集まっており、コンパクトな会場で新曲「GOT 'TIL IT'S GONE」のパフォーマンスを観ることができたのだ!

興奮冷めやらぬわたしたちは、その後、10数名のファンとともに小さな会議室に案内された。「ここで待っていてください」と言ったきり、係の人はいなくなる。ずいぶん長い時間待たされるなあ…と思ったら、ガチャリとドアが開き、そこにはジャネット本人が立っていた!まったくのサプライズで、ファンミーティングが用意されていたのだ!

そこに居たみんなは、驚きのあまり声もでない状態だった!ジャネットも、みんなに話しかけようとするものの、英語で話していいのか迷っている様子だ。そこでレコード会社の担当者の誘導で、ジャネットが一人ずつサインをし、カメラマンに2ショット写真を撮ってもらうことになった。泣いてしまって言葉にならない子もいる。ああ、なんてスペシャルな状況なんだ!わたしは着ていた洋服にジャネットのサインとわたしの名前を書いてもらった。ハグをした瞬間、思わずうるっときてしまった。

思いがけずジャネットに対面することができて、わたしたちは大興奮だった!今度マイケルに会ったら、ジャネットの話をしよう!でも、「今度」って、いつなんだろう?ツアーも終了してしまったいま、マイケルのスケジュールは全くわからない。ドイツのように、キャンセル覚悟で単発のイベントに飛ぶしかないのだろうか?

砧スタジオをあとにしたわたしたちは、そのとき無性にキャピトル東急ホテルに行きたくなった。キャピにはマイケルの思い出がたくさんある。あの空間にいるだけで、幸せな気持ちになれる。「でも、明日は仕事だしね」と、わたしたちは、キャピでお茶をするのをあきらめて家路についた。

そして、翌日からOLの日常がスタートした。月曜、火曜と忙しく働き、水曜日の朝、わたしは同僚が買ってきたスポーツ新聞を拝借した。いつもは読まないスポーツ新聞を、この日に限って手に取ったのは、帰国したジャネットについて、なにかしら記事が載っているのではと思ったからだ。

紙面をめくる。ジャネットの記事はのっていない。でも、ある一点で目が釘付けになった。それは、とても小さな記事で、「マイケルジャクソンが18日にビジネスのため韓国入り。明日ロサンゼルスへ帰国」と書かれていた。

韓国。マイケル。明日ロス。

韓国。マイケル。って…ええっ!!マイケルが韓国にいるの!?しかも、明日帰国ってことは……いま飛んだら間に合うかもしれない!!わたしは慌てて立ち上がり、2人の携帯に電話をかけた!

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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