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リアル・マイケルジャクソン [Vol.58]_1998年 in 東京_最終日のハプニング! ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話~

インフォシーク / 2013年10月17日 17時30分

1996年来日時のマイケル。@タワーレコード渋谷店

ホテルオークラをあとにしたわたしたちは、次にマイケルが訪れる予定の「後楽園ゆうえんち」へと向かった。ビジネスのスケジュールがぎっしり詰まった長い一日の最後に、テーマパークで思いきり遊ぶ。なんともマイケルらしい選択だなあ。(ツアー中は、2時間歌い踊るハードなステージのあと、元気にテーマパークで遊ぶこともあった!)

マイケル一行は後楽園ゆうえんちに到着し、多くのファンがそのあとを追う。わたしたちは、相変わらず浮かない心境のまま、外で待機している関係者と少し離れた場所に立っていた。しばらくすると、突然周囲の様子が慌ただしくなり、「マイケルは急きょホテルに戻ります!」と言うではないか。どうやら同行する関係者の子どもが体調を崩し、全員引き上げることになったようだ。

(マイケル、全然遊べなかったのでは…)さまざまな予定をこなしながら、久々に後楽園ゆうえんちを訪れるのを楽しみにしていただろうに。わたしたちは、先にキャピトル東急ホテルに引き返し、定位置となった10階のエレベーターホールの椅子に座っていた。

程なくして、マイケル一行が戻ってきた。エレベーターの扉が開き、セキュリティや関係者に囲まれてマイケルが出てくる。帽子にサングラス、マスクをつけたマイケルは、わき目も振らず、スタスタと真っ直ぐスイートに向かって歩いていった。

そのときのマイケルは、誰がみてもわかりやすく、はっきりと「怒っていた」。何に対して?誰に対して?というのは、本人以外が口にするべきではないだろう。それでも今日一日、マイケルの予定について回ったわたしたちは、そのときのマイケルの気持ちが少しだけわかるような気がした。

その後、K氏から、「予定を1日繰り上げて、明日マイケルは帰国をすることになった」と聞かされる。そうか、もう帰ってしまうんだ…。わたしたちは、今回のマイケルの来日で、自分たちの想いを再認識させられていた。

シンプルに、「話がしたい」。もっと、マイケルと会話がしたい!セキュリティやツアースタッフ、各国のさまざまな関係者、世界中のファン、ホテルの従業員やタクシーのドライバー、観光案内のおばちゃんまで、わたしたちは長年の追っかけで、さまざまな人との交流を重ねてきた。「人と人」として話す。そのことで、お互いの人となりがわかって仲良くなったり、信頼関係ができていく。

マイケルと、そんな普通のやりとりを望むのは、やっぱり難しいのかな。マイケルが「スター」だから。わたしたちが、ただの「ファン」だから。去年のMUJUリゾートでの出来事が、遠い夢の出来事のように思える。何カ月もかけて準備をして臨んだ今回の来日で、わたしたちは、予想外に苦しい想いを味わっていた。

そして、来日最終日の7月28日、キャピの10階は朝からいつになく慌ただしかった。マイケルが昼には出発してしまうのと、その前にTBSの取材を受けることになっていたからだ。最後の駆け込みラッシュで、大勢の関係者がひっきりなしに行き来をし、マイケルとの対面を果たそうと列を成している。わたしたちは、エレベーターホールの椅子に座り、その様子を眺めていた。

しばらくすると、マイケルがウェインに付き添われてスイートから出てきた。エレベーターホールを通り、別のウィングに用意されたプレスルーム(ロイヤルスイート)へと歩いていく。

「ハーイ」わたしたちに気づいて手を振ってくれるマイケル。今日は、目にも鮮やかな赤いシャツに、黒いスラックス、帽子にサングラス姿だ。廊下を歩きながら、途中で立ち止って関係者と写真を撮っている。その様子を見ながら、(今回は、このままマイケルとお別れだろうな…)と思っていた。何しろ時間がない。それなのに、まだ大勢の関係者がマイケルを待っているのだ。

(せめて最後に、今回用意したプレゼントを渡したい)

わたしたちは、関係者のために椅子をあけ、エレベーターホールに立ったまま、すべての仕事を終えてマイケルが戻ってくるのを待った。通り過ぎさまに、マイケルに手渡すくらいはできるだろう。

しばらくすると、Eさんがプレスルームから現れ、こちらに向かって足早に歩いてきた。(誰かを探しているのかな…)と思っていると、そのままわたしたちの元に来たEさんは、一言、「マイケルが呼んでいるから行きましょう!」と予想外の言葉を発したのだ!突然のことに、わたしたちは、喜ぶよりも動揺した。(いままでの流れで、そんなことってあり得るの?)(仕事中に、本当に行っていいの?)(Eさんが無理に気を使ってくれているのでは)瞬時にいろんなことが頭をよぎり、グズグズと躊躇していると、「さあ、早く!」と促される。わたしたちは急に緊張し、震える足で、慌ててEさんのあとに続いてプレスルームに向かった!

追記:2013年現在、マイケルの遺産団体がMJジャパン関連会社他に対してライセンス使用権を巡る訴訟を起こしています。今後の成り行きを見守るとともに、契約時の経緯も含めた真実が明らかにされることを願います。

【バックナンバー】リアル・マイケルジャクソン ~おっかけOL3人組とマイケルの交流実話

パリス川口
コピーライター。87年来日時にマイケルのファンとなり、OL時代、同じくOLの友人とともに世界中を追いかける。96年HISTORY TOURを機に、3人は「D-PARTY」(ファミリーの意)と呼ばれ、世界各地でマイケルに会えるようになる。追悼式から3年を経て当時のエピソードを公開。

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