【パリ五輪 28/29日の見どころ】連覇を目指す“最強兄妹”阿部一二三＆詩が登場！

柔道
28日 17:00～女子52キロ級1回戦
28日 18:18～男子66キロ級2回戦

　東京五輪で金メダルを獲得した女子52キロ級の阿部詩、男子66キロ級の阿部一二三の“最強兄妹”が登場、史上初の兄妹同日2連覇を目指す。
　2人は東京五輪以降、世界選手権を圧倒的な内容で連覇するなどここまで無敗。詩は昨年、腰痛でいくつかの大会出場を見送り、結果五輪でのシード獲得を逃すなど、直前に来て順調さを欠いたのもの、金メダル大本命であることには変わりない。

　前回の東京では妹の詩が先に金メダルを獲得したが、今回は逆に兄の一二三の決勝が先に決勝戦に臨む。今大会では日ごとに男女の試合順を入れ替えているが、この試合順というのが意外にも選手に与えるメンタルへの影響が小さくないらしく、事実同じ運営だった19年のグランドスラムで詩は一二三の後に登場し、今も個人戦で唯一となる対外国人の敗戦を喫した。

　また、組み合わせも難敵が続く。2回戦では世界ランク1位で世界選手権2年連続2位のケルディヨロワ、準決勝では東京五輪銀メダルで地元フランスのブシャール。決勝では東京五輪48キロ級金メダルのクラスニチとの対戦が予想されている。ブシャールは前述した、詩が対外国人で唯一の黒星を喫した相手だ。
詩の持ち味は組んでからの技の入りの速さ。3月の大会では準々決勝、決勝を試合開始わずか9秒で仕留めている。試練を乗り越え、今大会でも秒殺の金メダルなるか。

　一二三は東京五輪以降、国際大会で圧倒的な強さで無敗を誇る。肉体改造で鍛え上げられた美しい肉体美はSNSで何度もバズリ、トレーニング専門誌でも特集された。スピードとパワーに加え技術にも磨きがかかり、かつての必殺技だった袖釣り込み腰が研究されているとみるや、袖釣りをエサに大外刈りという新しいパターンで国際大会で一本勝ちの山を築き優勝。また足技にも磨きがかかっている。
　60キロ級でオリンピック3連覇を果たした野村忠宏を尊敬するという一二三は、その野村を越える「五輪4連覇が目標」と公言している。2連覇目を目指すパリもあくまで「通過点」だ。

・参考記事
【柔道】阿部詩　覚悟決まった!2回戦で世界ランク1位ケルディヨロワと激突! / スポニチアネックス
阿部兄妹2連覇へ、パリでも注目　苦い試合順、詩に「試練」か / 共同通信
阿部一二三＆詩“３１分黄金リレー”で兄妹同日２連覇なるか　ブーイング上等！完全アウェーも想定…パリへ出発 / スポーツ報知

テニス
28日 19:00～男子ダブルス1回戦第7試合（ダニエル太郎・錦織圭）
28日 19:00～男子シングルス1回戦（錦織 圭）
※出場時間は変更の可能性があります。

　通算5度目のオリンピック出場となる錦織圭はリオ五輪銅メダル以来となるメダルの期待がかかる。ここ数年は怪我が続きツアーにも出場すらできず世界ランキングも急降下。「引退も頭をよぎった」という錦織だが、5月には3年ぶりとなる4大大会に復帰、オリンピックの舞台にも戻ってきた。
　当初は27日にシングルスの試合に出場予定だったが雨で順延。当初の予定のダブルスの試合と合わせて、1日2試合に挑む。

・参考記事
テニス錦織圭「引退が脳裏をよぎった」　ケガを乗り越え5度目の五輪出場 2大会ぶりのメダル獲得へ / 日テレNEWS NNN
テニス錦織圭「感慨深いところある」、「この場にいられなかった可能性もあるので」5大会連続出場への思い【パリ五輪】 / TBS NEWS DIG Powered by JNN
【パリ五輪】錦織圭は単複２試合…テニス第２日の試合順発表 / スポーツ報知

スケートボード
28日 19:00～女子ストリート予選

　「13歳、真夏の大冒険」の実況が流行語にもなった東京五輪の金メダリスト・西矢椛がまさかの落選。前回大会の王者ですら出場もおぼつかない、それが“スケボー大国”日本の選手層の厚さの証明だ。
　今回出場する14歳の吉沢恋（ここ）は五輪予選世界ランキング1位、15歳の赤間凛音（りず）は2位。そして東京五輪銅メダルの中山楓奈（ふうな）といずれもメダルの期待がかかる。特に吉沢は金メダルの有力候補だ。五輪予選の最終戦、土壇場で大技を決めランキング1位の座と五輪出場権を手にした。その勝負強さは前回大会の西矢椛をほうふつとさせる。そして「真夏の大冒険」も再現できるか。
　解説は東京五輪で「ゴン攻め」など独特なワードが話題になった瀬尻稜。今回も新たなキラーワードが飛び出すか、こちらも期待。

・参考記事
【スケボー】現役中学生の吉沢恋　日本から持参の宿題は手を付けず「（帰国後）頑張りたい」公式練習 / スポニチアネックス
スケートボードの世界ランキング、トップ３に日本人がずらり…パーク女子には日本ルーツの外国人も / 読売新聞
「13歳、真夏の大冒険」西矢椛まさかの落選…パリ五輪女子スケートボード予選でドラマを見せた14歳の選手とは / 文春オンライン

サッカー
29日 0:00～女子1次リーグC組
ブラジルvs日本

　初戦のスペイン戦で逆転負けを喫し、黒星スタートとなったサッカー女子・なでしこジャパンの1次リーグ第2戦はブラジルとの対戦になる。
　スペイン戦は20歳MF藤野あおばの直接フリーキックで先制点を奪ったものの、可変システムがうまく機能せず、徐々にスペインに押し込まれる展開となり、逆転負けを喫した。決勝トーナメント進出に向けて、2戦目は正念場の試合となる。

　結果的には世界王者の黒星はある意味想定していただろうし、善戦の末の敗戦で内容的にもみるべきものもあったがそれよりもいたかったのがスペイン戦でのDF清水梨紗の負傷離脱。不動の右サイドバックであり、後方からパスを出し後方からの攻撃の起点となるビルドアップの役割も担っており、代役次第では試合の組み立ても変わってきそうだ。

　また、試合後にも高速鉄道のでケーブル放火により交通網が混乱、急きょバス移動で5時間近くかけてパリに到着するというハプニングもあった。
　アクシデント続きのなでしこの次なる相手はブラジル。ランキングこそ7位の日本の下となる9位だが、これまでに2度の銀メダルを獲得している。ただし、サッカー王国として金メダルは悲願であり、オリンピックにかけるモチベーションは高い。
　また、ブラジルがさらにモチベーションを上げているのが“女王”マルタの存在だ。今大会で6度目の出場となる彼女は過去に女子最優秀選手賞を6度も受賞し、オリンピックでも5大会連続ゴールを決めるなど、まさにレジェンドと呼ぶにふさわしい選手だ。昨年代表引退を発表した彼女に今度こそ金メダルをプレゼントしたいという気持ちも強い。

　ブラジルとは直近1年半で4度対戦しPK負けを含む1勝3敗と分が悪いが、エース田中美南は昨年11月30日の国際親善試合から3戦連続でゴール中と相性がよく、彼女のゴールに期待したい。

・参考記事
仏・高速鉄道の混乱に遭ったなでしこJ…出発直前まで移動手段決まらず、南萌華「五輪は何が起こるかわからない」 / ゲキサカ
不動SB離脱後のなでしこ「より攻撃的になるかも」　代表OGが“代役”に寄せる期待「相手としても嫌」【見解】 / FOOTBALL ZONE
ブラジル女子代表の伝説、38歳マルタが通算6度目の五輪参戦！　パリ五輪ではなでしこジャパンと同じグループに / 超ワールドサッカー

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