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大人気商品「エスポルールネイル」の一部販売中止から考えるこれからのダイソー/山田 美帆

INSIGHT NOW! / 2015年10月22日 23時45分

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山田 美帆 / カラーコンサルタントRosa

ここ数年、100円ショップのネイルコーナーが充実しています。
100均とは思えないような高いクオリティを持つマニキュアをはじめとして、ネイルシールやネイルグッズを使って、簡単にセルフネイルを楽しむことができます。

その中でも、今年の8月より発売を開始したダイソーの「Espoleur(エスポルール)ネイル」
148種類のカラー展開をしており、発色もよく仕上がりも美しいため、多くの美容サイトやブログ・SNSなどで取り上げられたので、すごい勢いで人気商品になりました。

ところが、先日、この「エスポルールネイル」の一部商品に、国内で配合してはならない「ホルムアルデヒド」が検出されたことで、該当する26商品(現在は76商品)が販売中止になっています。

現在は、使用してるしてないに関わらず、商品を持って行けば、レシートなしでも、購入したお店でなくても、対象商品でなくても、エスポルールネイルなら全額返金してくれるそうです。



■「Espoleur(エスポルール)」というブランド

プレスリリースによれば、「エスポルール」は、100円という安心価格で、豊富なカラーバリエーションを取り揃え、色々なカラーメイクを思いっきり楽しみ、自分に合った“わたし色”を見つけていただきたいという思いで誕生。

DAISO USAとの共同開発で、国内のみならず、「世界中の女性に愛されるカラーとクオリティ」を目指しているそうで、まずは、爪メイクからスタートし、目元・肌・口のメイクシリーズを順次商品展開する予定だそうです。

共同開発で、しかも100円(税抜)で販売できるとは、どれだけ化粧品の原価って安いのでしょうか?
と驚いてたら、こちらの商品は中国製で、だから安く生産できるのかもしれませんが、今回問題にもなった安全性には力をいれて欲しいですね。
ただ隠ぺいをせず、すぐに対策を講じたことは良い事だと思います。


ホルムアルデヒドは海外ではコスメに使用されている!?

ホルムアルデヒドと言えば、接着剤、塗料、防腐剤などの成分で、安価な建材・家具などから空気中に放出され、「シックハウス症候群」の原因物質のうちの一つとして知られています。
濃度によって人体に悪影響を及ぼすことがあり、発癌性があるとも警告されているようです。

日本には、「医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令」があるため、日本のメーカーは、この基準に合わせて製造もしくは輸入するように義務づけられています。

この、国内で配合してはならないホルムアルデヒドですが、海外製の化粧品やコスメについては使用されていることがあるのです。
現に、以前私が使っていた、アメリカが生産国である、日本でも人気のマニキュア(2000円ほどする商品)のトップコートの成分表に、堂々と記載されていました。
今はどうかわかりませんが、少し古いネイルを使っている方や、海外で買ってきた方は注意が必要です。

特にネイルの場合、直接肌に触れたり、料理など食べ物に触れる機会が多いので、考えたら怖くなりますね。
少量なので、急を要するものではないとしても、徐々に蓄積されていく可能性もあります。

特に100円という学生が手を出しやすい価格ならなおさら、影響力を考慮する必要があるでしょう。


■それでも女性がネイルをしたいわけ

いくらきれいにお化粧しても、ファッションが決まっていても、鏡などを見ないと自分ではわかりません。
それに比べて、手、特に指先は常に目に入るものです。
美しい爪が視界に入るたびに、テンションが上がる方も多いようです。

また、ネイルはアクセサリー代わりになります。
ラインストーンなどキラキラ光るものを指先に持っていくことで、自分も輝いている気分になれるのです。
おまけに指を華奢に見せ、手を美しく演出する効果も与えます。
手は体の中でも動きが激しいので、注目を浴びる場所ですし、特に女性同士では褒められたり、話題になる場合も多いのです。

他にも、「美は細部に宿る」と言われるほど、いい女の条件として、指先やつま先まで気を抜かないことが挙げられます。
中には、ネイルをしない爪はスッピンで歩くのと同じだと考える方もいるようです。

カラーセラピーの見解からも、今の自分に必要な色を取り入れるために、ネイルは最適なのです。
気になる色は、その時の心身の状態を表すことも多いので、それをネイルに使うことによって、心や体のバランスを整えることができるのです。

特にカラーが多ければ多いほど、選択肢が多いので、今の自分にぴったりの色を見つけることができます。

ただし、爪の弱い方にはおすすめしませんが…


■これからのダイソーの課題

今回の問題で、100円均一に関する商品、特に化粧品に関する不信感を持つ方が増加したのは否めません。
ネット上でも、「所詮100均だから」「安かろう悪かろうは当たり前」「100均のコスメは怖くて使えない」と
いう声も飛び交っています。

しかし、日本で販売されているコスメである限り、薬事法により、安全性が証明された原料だけを使って生産、もしくは輸入しているはずなのです。
当初は148種類中26種類がNGでしたが、10月25日現在は76種類まで増えました。身体につけるものですので、もっと早めに対処してほしかったですね。

ただ、安いからホルムアルデヒドが使われていたというよりも、そこそこの値段でも海外の商品には使われていることは否めません。
だから消費者も注意する必要もありますね。

化粧品に限らずダイソーの商品の中には、臭いがきつくて気分が悪くて使えないものもあります。
品揃えや安さばかりに重点を置かず、もっと消費者の健康を考慮して欲しいと思います。

特に今後、エスポルールというブランドを展開していく予定ならなおさら、安全性を大事にしてほしいのです。

もし、今後この価格で、「世界中の女性に愛されるカラーとクオリティ」が実現されるならば、化粧品業界に一石を投じることができるのではないかと思います。


追記:ホルムアルデヒドが検出されたマニキュアが、26種類から76種類に増えたことで、本文の一部を変更しました。最初からこの調子で、「エスポルール」ブランドは大丈夫なのでしょうか?

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