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ヤマダデンキ、JR東、高島屋も……各社が急速に「銀行サービス」を開始したワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月5日 8時0分

 住信SBIネット銀行にとって、提携企業の顧客基盤を活用した口座獲得は重要な戦略だ。単に口座数を増やすだけでなく、企業ファンの銀行口座を押さえることで、金融サービスの主軸顧客を獲得できると考えている。

 住信SBIネット銀行は現在、16社とNEOBANKサービスで提携。2023年4月時点のNEOBANK口座数は130万口座を突破し、前年同期比で2倍以上の伸びを見せている。前田氏は「2024年度内に300万口座の獲得を目指す」と意気込む。

 銀行機能をAPIとして提供する銀行は、GMOあおぞらネット銀行などが有名で、新興のUI銀行やみんなの銀行もAPI接続を特徴としている。一方で、API単体ではなく銀行機能を丸ごと提供する、いわゆるフルバンキングをメインにしているのが楽天銀行や住信SBIネット銀行だ。

 特に住信SBIネット銀行は、単に銀行機能を提供するのではなく、提携先企業との協業を重視している点に特徴がある。「NEOBANKは、提携企業のビジネスに貢献して初めて意味を持つサービス。だからこそ、企業の事業戦略に深く入り込み、共にサービスを作り上げていく共創のアプローチが重要なのです」と前田氏は力説する。

 住信SBIネット銀行は今後、リテール向けのネオバンクサービスに加え、法人向けのサービス拡充も視野に入れている。「銀行機能を必要としているのは個人だけではありません」と前田氏は展望を語る。また、提携企業との連携をさらに深化させ、企業の垣根を越えたエコシステムの構築も目指す。「NEOBANKを介して、企業と企業、企業と顧客をつなぐプラットフォーマーとしての役割を担っていきたい」(前田氏)

 急拡大を続けるBaaS市場。住信SBIネット銀行は「BaaSのトップランナーとして、B2Cを広げながらも、次の領域に行きたい」(前田氏)考えだ。同社の動向は、BaaSの未来を占う上でも注目に値しそうだ。

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