1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

セブンの実験店はどうなった? 松戸にある「SIPストア」の通信簿

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月30日 6時40分

 焼成パンは、カレーパン、メロンパン、クロワッサン、ピザなどをラインアップ。同シリーズはSNSやWeb上での評価が高く、一部の店舗でしか買えない希少性も相まって人気が高まっているようだ。

 最近登場した「お店で焼いたチョコクッキー」(200円)もSNSで「今まで食べたクッキーで一番」などと広く拡散され、話題になっていた。松戸常盤平駅前店では、同シリーズの商品を1人で複数購入する人も少なくないそうだ。

 2023年3月下旬の販売金額を100とすると、2024年3月下旬は「既存のペストリー」が113に、「焼成パン」が112に、それぞれ上乗せになった。

 2023年秋から展開している7カフェ ティーもまた、SNSでたびたび拡散されている。1杯ごとに挽きたてをドリップするセブンカフェ同様に、レジでカップを購入して紅茶専用マシンで淹れたてが味わえる。

 2023年3月下旬の販売金額を100とすると、2024年3月下旬は「セブンカフェ」が122に、「7カフェ ティー」が88に、それぞれ上乗せになった。「88」という数字を目にすると「減ったの?」と思われたかもしれないが、リニューアル前にはなかったカテゴリーなので、売り上げ増につながっている。

 紅茶をテスト販売した理由について、担当者は「客数改善やお客さまニーズの開拓、セブン-イレブンだからこそ提供できる『できたて商品』の品ぞろえの検討などの視点から」と話しており、これまでのところ見込み通りの結果が出ているのかもしれない。

 冷凍食品についてはセブンプレミアムだけでなく、NB(ナショナルブランド)商品も幅広く取りそろえたことで、単身世帯からファミリー世帯まで客層の拡大につながっているようだ。担当者は「イトーヨーカドー発の冷凍食品シリーズ『EASE UP(イーズアップ)』が特に売れている。NBの冷凍パンなども好評だ」と話した。

●SIPストアの学びを既存店舗にも展開

 松戸常盤平駅前店では、その他にも「SIPストアならではの使われ方」が見え始めているという。

 例えば、スーパーではあまり買われることがない「精肉の100グラム商品」や「鮭の4分の1切」が、シニア層や単身世帯に好評だ。また、関東圏のセブン-イレブンでは豆腐は絹のほうが人気があるが、松戸常盤平駅前店では木綿のほうが売れている。明確な理由は分かっていないが、特徴があるという。

 今後のSIPストアの展開としては、「従来の店舗をSIPストア化するのではなく、SIPストアで効果が確認された内容を既存店にも水平展開していく」と考えを示した。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください