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聞いてた話と違う! 中途採用で「経歴詐称」が発覚、会社はどう対応すべき?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月28日 8時20分

聞いてた話と違う! 中途採用で「経歴詐称」が発覚、会社はどう対応すべき?

写真はイメージ

 昨今何かと「経歴詐称」が話題に上がっています。

 従業員を雇用した後に「大卒だと思って採用したのに高卒だった」「営業経験者として採用したのに職務未経験者だった」など、学歴や職歴を詐称していたことが発覚した場合、企業はそのことを理由に従業員を解雇できるのでしょうか?

 この記事では事例をもとに、経歴詐称による解雇可否の判断基準、採用時に経歴詐称を防ぐための注意点を解説します。

●「経歴詐称」で解雇は許される?

<事例1>

 食品加工、卸売を営む甲社(従業員数100人)は、営業社員が1人退職したので営業職の経験者を募集する求人広告を掲載。程なく後任として、前職で8年間営業を担当していたAさん(30歳)を中途採用しました。

 Aさんは入社2カ月で早くも新規顧客を獲得、半年後には部署内でトップの売り上げを達成しました。しかしその後、Aさんの高校時代の同級生である先輩社員の言動で学歴詐称が発覚。履歴書には大卒と記入があったところ、実は高卒であることが分かりました。

 甲社長は、「仕事ができるのは認めるが、会社にウソをついていたのは良くない」とし、Aさんを解雇することにしました。

<事例2>

 乙社(従業員数100人)は、新規事業を立ち上げることになり、プロジェクトリーダーとなる人材を募集することにしました。求人には「前職で企画を推進するリーダーの経験者であること」の条件を提示し、応募者には職務経歴書の提出を求めました。

 2週間後、前職で3つの新規プロジェクトのリーダーを務め、経験豊富なBさん(35歳)を採用しました。しかしBさんは、入社後3カ月が経過しても、プロジェクトを進めるためのスケジュール管理をし、部下に指示を出すなど、リーダーとしてしなければならない仕事がほとんどできません。現在はプロジェクトを総括している企画部長が中心となり、他のメンバーが互いにフォローしてなんとかBさんの穴を埋めていますが、そのせいで当初の計画から大幅な遅れが生じてしまいました。

 困った企画部長は「これ以上プロジェクトの進行を遅らせるわけにはいかないので、新しいリーダーを採用してほしい」とBさんを採用した総務部長に訴えました。

 その後、総務部長はBさんが以前勤めていた会社に連絡をし、職歴の確認したところ、確かに会社としていくつかの新規プロジェクトを行っていましたが、Bさんがそのメンバーだったのは退職前の半年間で、おもに外部用の資料を作成するなどの補助業務を担当し、チームリーダーとしての経験がないことが分かりました。

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