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投資判断を左右する「経営者メッセージ」、響く伝え方は? オリックス、塩野義製薬の統合報告書に見る

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月24日 8時15分

参照:SHIONOGI INTEGRATED REPORT 2023(統合報告書)(参考リンク:PDF)

レゾナック・ホールディングス:目指す姿を宣言し、そのための施策を紹介

 レゾナックのLetter from the CEOでは、CEOの高橋秀仁氏(「高」は「はしごだか」)が「社会を変えていくためにどこを目指す姿としているのか」「どんな課題があるのか」「その先にどんな変革を起こそうとしているのか」など、自身の夢を熱く語っています。

 冒頭で「日本発の世界トップクラスの機能性化学メーカーをつくりたい。そのために業界の常識を変えたい。これが私の願望であり、責任です」と力強く宣言し「そのために、今進めていること」「株主・投資家からの共感を得るために、取り組んでいくこと」という流れでメッセージを展開しています。また、好きな書籍を引用するなど、パーソナルな面から経営信条を述べているのも印象に残ります。

参照:RESONAC REPORT 2023(統合報告書)(参考リンク:PDF)

イズミ:社会的使命と経営信念を明言

 イズミのトップメッセージでは、代表取締役社長の山西泰明氏が自社の設立から現在までの歩みを振り返り、地域の「生活産業」であることこそが自分たちの原点であり、社会的使命であると再確認しています。

 その上で「事業の生産性を高め収益を上げていくこと、それによって当社に投資をしていただいた皆さまに適正な利益還元を行っていくことは、当然ながら経営の重要課題です。しかし、自らの社会的使命を忘れ、業績数値だけを追求する経営では意味はない、と私は考えます」と、経営における信念を明言しています。

参照: Integrated Report 2023(統合報告書)(参考リンク:PDF)

●最後に

 業績が悪化していたり、不幸なことに事故や事件が起こったりした時は、社長メッセージも短期的な視点になりがちです。しかし、投資家が知りたいことは、「ではこの後どうするのか」です。そして、それを明確に語ることができるのは、やはり経営者自身の言葉でしょう。

 企業においては好調なときも、なかなか成果が出づらいときもあることは当然のことです。ぜひ経営者の頭の中にある未来を、体温が感じられる言葉で語ってください。

著者プロフィール

白藤大仁 株式会社リンクコーポレイトコミュニケーションズ代表取締役社長

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