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カスハラ被害が多い職種は? カスハラ経験と離職の関係

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月6日 17時15分

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カスハラ被害が多い職種は? カスハラ経験と離職の関係

 組織・人事コンサルティングを行うパーソル総合研究所(東京都港区)は、「カスタマーハラスメントに関する定量調査」を行った。顧客折衝があるサービス職のうち、35.5%が過去に顧客からのカスハラ・嫌がらせを受けた経験があり、そのうちの32.6%が、ここ3年でカスハラ経験が「増加」と回答した。

 過去にカスハラを受けた経験があると答えた人のうち、20.8%が3年以内に被害経験があり、3年以内のカスハラ経験率が最も高い職種は「福祉系専門職員(介護士・ヘルパーなど)」(34.5%)、次いで「顧客サービス・サポート」(30.7%)、「受付・秘書」(30.0%)、「医療系専門職員(医師・看護師など)」(28.9%)となった。

 職種別にカスハラ経験率と離職率をマップ化したところ、「福祉職(介護士・ヘルパーなど)」「宿泊サービス」「受付・秘書」は経験率と離職率がともに高い傾向がうかがえた。性年代別では、男女ともに「若年層」のカスハラ経験率が高く、雇用形態別では「自営業」の経験率が27.6%と高い結果となった。

●カスハラが起こった場面は?

 カスハラが起こった場面はどこか聞いた。最も多かったのは「普段就業している場所」(68.1%)で、被害内容として最多だったのは「暴言や脅迫的な発言」(60.5%)、次いで「威嚇(いかく)的・乱暴な態度」(57.7%) 、「何度も電話やメールを繰り返す」(17.2%)だった。カスハラ加害者の属性で割合が高かったのは「初対面の客」(46.3%)、次いで「常連客」(41.0%)で、男女別では「女性」よりも「男性」が多く、年代では「高齢層」ほど多くなる傾向が見られた。

●所属する会社側の対応はどうだった?

 所属する会社側の対応も尋ねた。最も多かったのは「嫌がらせの被害を認知していたが、何も対応はなかった」が36.3%で、「会社は嫌がらせの被害を認知していなかった」も19.3%が回答した。

 会社側から対応があった場合の内容については、最多が「事実確認のためのヒアリングを行った」(44.5%)、次いで「要望を聞いたり、問題解決の相談に乗ってくれた」(44.2%)、「上司・同僚・部下に事実確認を行った」(39.9%)という結果だった。

 会社や上司からセカンド・ハラスメント(相談をしたことで2次的に傷つく被害)を受けた割合は25.5%。被害内容で最も多かったのは「ひたすら我慢することを強要された」(11.0%)、次いで「軽んじられ、相手にしてもらえなかった」(8.9%)、「一方的に自分自身に責任転嫁された」(8.2%)などが聞かれた。

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