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日米韓チェーンが激突! マムズタッチ進出で活況の「渋谷バーガー戦争」、それぞれの戦略

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月11日 6時15分

●シェイクシャックと共存のショーグン、アメリカン訴求のKFC

 ショーグンバーガーは何よりも、インバウンドの観光客が喜ぶ和牛を使ったバーガーという点に、大きな特徴がある。黒毛和牛を粗挽きしたパティは、オーダーを受けてから丸めて、鉄板で押しつぶしながら焼く。旨味が強いスネ肉を使った、ゴリゴリとした食感が楽しい。国産小麦のバンズも使い、1000円を超えるハンバーガーながらコストパフォーマンスは高い。

 目の前にシェイクシャックの巨大な店舗ができたのは痛手だが、和牛のパティと濃厚なチェダーチーズの相性を追求したチーズバーガーが1380円ならば、人気が衰えることはないだろう。焼肉店に行くと非常に高額な和牛が、手軽に食べられる商品となっている。

 実際のところ、ショーグンバーガーの渋谷店は今、シェイクシャックがオープンする前よりも顧客が増えているように見えるほどだ。日米高級バーガーチェーンの相乗効果が起こっている。

●KFCの動向は?

 その他、気になるのがフライドチキンの王者であるケンタッキーフライドチキン(KFC)の動向だ。KFCは2022年12月16日に道玄坂店をクローズし、現在まで渋谷に店舗はない。その空白地帯を狙ってマムズタッチが入ってきたともとれるだろう。

 韓国のマムズタッチに対抗して、というわけではないだろうが、KFCでは、5月29日から期間限定で「ザ・アメリカンバーガーズ」と称する本格派バーガー3種を発売している。KFCが本格派バーガーと称し、かつわざわざアメリカンであることを強調して、商品を販売するのは珍しいことだ。

 紙袋やカップなどの包材もKFC創業時を思い起こさせる、レトロアメリカン仕様になっている。コロナ禍の最中でも好調を維持し、フライドチキンで独走しているKFCがマムズタッチの登場で刺激を受け、商品開発にいっそう力を入れてくれるなら、喜ばしいことだ。

 渋谷に集結しつつあるハンバーガーチェーンは、いずれも手作り感を強調し、健康志向にも寄り添ったプレミアム感のある商品を提供しているのが特徴だ。原田泳幸氏が自身のYouTubeチャンネルで「渋谷のマクドナルドは広告塔として出店しているが、家賃が高く採算が取れていない」と述べたことがあるほどの難しい場所ながら、各チェーンがそれぞれの方法で付加価値を追求して、高い集客力を発揮しながらチャレンジを続けている。

(長浜淳之介)

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