1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

画像生成AI「Adobe Firefly」は何がすごい? 業務をラクにする3つの活用法

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月8日 8時30分

 ただ、その際の留意点は「商用利用OK=著作権クリアではない」ということです。先ほどお伝えした通り、「Adobe Firefly」の元となっているデータは著作権クリアなものなのですが、意図せず何らかの著作物に似てしまう可能性はゼロではありません。もちろん、このケースは通常のデザイン制作においても言えることですが、AIの活用でクリエイティブの量産ができるようになれば、そのリスクも高まるということを理解した上で、細心の注意を払う必要があるのです。

石井: そこで博報堂DYグループでは、画像生成AIの使用については基本方針とルールを設けています。大きな方針としては、多数の生成AIサービスがある中でも、基本的に著作権リスクが低い「Adobe Firefly」を利用することと、デジタル広告領域のみで活用するということです。

 また、広告主様に事前承認を得ること、また、特定の著作物に似せないようにしていることの証明として、生成AIを活用した際のプロンプト(AIに入力したテキスト)も合わせて納品するように定めています。その他、さまざまなリスクをあらかじめ回避するために、固有名詞を入れない、プロンプトのログを残す、生成画像の最終チェックなども現場が行う、といったルールにしています。

●「Adobe Firefly」 3つの活用方法

石井: 「Adobe Firefly」の活用方法は、大きく3つの方向性が考えられると思っています。今回はそれぞれの使い方について、具体的にご紹介します。

実写におけるレンポジや撮影の代替

 1つ目が、「実写におけるレンポジや撮影の代替」についてです。まずは、クリエイターが「Adobe Firefly」で生成した画像をご覧ください。(※レンポジ:「レンタルポジ」の略で、ストックフォトの意)

石井: クリエイティブの現場では、「イメージ通りの素材がない」や「コスト的に撮影ができない」「そもそも現実ではあり得ない状況の素材がほしい」などのさまざまなケースがありますが、「Adobe Firefly」を活用すれば、一瞬にして思い描くイメージを生成することが可能です。

 また、スーツの色や髪色の変更、顔の向きなどの調整は、従来だととても手間がかかるものでしたが、それらも簡単に実現できます。これにより、実制作においても、ラフ案の作成や修正にかかる日数を短縮できるだけでなく、より多くのデザイン制作が可能になったり、随時具体的なイメージを擦り合わせられるようになったりと、大きな業務効率化につながるはずです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください