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対立を避けるなかれ 「仲良く喧嘩」するための4つのルール

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月10日 8時20分

(2)反対意見に感謝する

 ある会社では、反対意見が出なかった場合、意思決定を行わないことにしているそうです。反対意見があるのは当然で、全員賛成という状況は逆に健全ではないということです。とはいえ、反対意見を言うことは勇気がいります。従って、あえて反対意見を出してくれた人には、感謝を言うようにしましょう。「Aさん、反対の意見を言ってくれて、ありがとう。対極の意見が出たので、みんなで、この問題をより掘り下げて考えてみよう」と伝えましょう。

(3)葛藤とみんなで向き合う

 いざ対立・葛藤が起きたときには、みんなで一度立ち止まって、対立・葛藤の正体と向き合いましょう。対立・葛藤は、表面的にはAさんとBさんの対立というように、人の対立に見えます。しかし、本質的にはそれは2つのものの見方、考え方の対立なのです。じっくり立ち止まって、Aさんの意見とBさんの意見をよく吟味してみるとよいでしょう。

 そうすると、AさんとBさんの意見は深いところではつながっていたとか、2つの意見を統合させることでよりよいCという考え方が生まれた、という発展があるかもしれません。

(4)いつもよりたくさん聴き合う

 対立・葛藤の場では、ついつい自分と異なる意見を論破したくなります。そして論破することが必ずしも悪いことではないのですが、議論に勝つことだけに夢中になりすぎると、せっかくの対立・葛藤から多くを学ぶことができなくなります。普通は自分の意見にも相手の意見にも一理あるわけですから、こういう場では相手の意見を普段より一層しっかりと、より慎重に聴くことが大切なのです。

 ディベートになりそうな勢いを抑えて「まずは、Bさんの意見をしっかり聴こう」という風に、メンバーが傾聴のモードに入れるような働きかけをしましょう。

 このように、意見の対立や葛藤を成長につなげて、チームや会社をパワーアップしていきましょう。よい雰囲気をつくるためには、笑顔などの表情や「ありがとう」など感謝の言葉も重要です。基本的な「感じのよい」コミュニケーションを心がけましょう。

●「ぶつかり合う当事者」以外の役回りも重要

 また、直接ぶつかり合っていない周囲の人がどのように動くかも重要です。周囲の人が積極的に第三者的な立ち位置から、議論を建設的にするための介入を行なうとよいでしょう。

 「これは○○ってことですね?」【要約】

 「確かに、長期的な視点で見ると○○さんの意見は重要ですね。反対に、目の前のことを解決するには△△さんの意見も一理ありますね」【整理】

 ――などと、時には潤滑油となるような発言をするとよいでしょう。

 このように対立・葛藤を超えるチームワークを発揮することができると、チームの創造性は飛躍的に高まります。葛藤・対立を生かすことは決して簡単ではありませんが、今回紹介したさまざまなアクションを少しずつ積み上げることで、葛藤・対立しても大丈夫だという心理的安全性の高いチームに近づいていくことができます。これはとてもチャレンジしがいがあるテーマなのです。

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