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ドンキやABCマートなどで「ちょっと座るイス」がじわじわ “座って接客”の効果は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月17日 6時0分

 マイナビバイトチェアは高さの調整が可能で、座面が斜めになっている。背筋を伸ばした姿勢で座りやすく、立ったり座ったりしやすくなっている。

 基本的には業務中に座って使用することを想定しているが、立ち姿勢でイスを前に置いて、寄りかかることも可能だという。通常の立ち姿勢より、体の負担が軽減されるそうだ。

●想定を超える120社以上から問い合わせ

 本プロジェクトの開始にあたり、マイナビが付き合いのある約30社に参加を促したところ、賛同したのは、PPIHや三井不動産商業マネジメントなど6社だった。

 「働き方改革を積極的に推進したい企業を中心に参加いただきました。参加を見送った企業は『第一弾として導入するのは不安だから、ひとまず様子を見たい』という理由が大半でした」(鈴木氏)

 マイナビが接客業務のあるパート・アルバイトを雇用している雇用主300人に調査した結果では、73.3%が「パート・アルバイトが接客中にイスに座っても良い」と回答した。一方で、常時座っての接客を許可しているのは23.3%にとどまっている。

 座っての接客を導入しない理由は、「お客さんからの印象悪化を防ぐため」が33.8%で最も多い。一方で「なんとなく・理由はない」(25.6%)、「変えるきっかけがない」(12.8%)など明確な理由がないケースも少なくないようだ。

 マイナビでは、3月末ごろに参加企業にトータル100脚ほどのマイナビバイトチェアを納品。導入企業は現在も座っての接客を継続している。プロジェクトの発表後は、世間の反応の大きさに驚いているという。

 「予想をはるかに上回る反応があり、これまでに120社以上から問い合わせがありました。職種や業種も幅広く、小売店や飲食店を中心に製造業、警備、受付などさまざまです」(鈴木氏)

 「Web媒体だけでなく、テレビ番組でも取り上げられたことで認知が広がったように思います。大手企業に参加いただいた影響も大きかったですね」(南波氏)

 SNSでも反響が大きく、賛同している投稿が多く見られた。中には「背もたれ付きのイスにして、もっとラクに働いてほしい」という声もあった。

●働き手の約7割が「満足」と回答

 マイナビでは、本プロジェクトの参加企業にアンケート調査を実施。その結果、座って働くことに対して68%が「とても良い」または「良い」と回答した。

 座って働くメリットとして、「負担が軽減された」「働きやすくなった」という声が多かった。特に、生理痛や腰痛に悩む人は、「座って働くこと」を強く希望していたという。「思ったより顧客から否定的な意見がなくて、ほっとした」という声もあった。

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