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世界で「緑茶」ブーム? 国内市場は縮小を続ける一方、まだまだ大注目なワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月24日 6時20分

 飲み物だけでなく、スイーツでも緑茶は人気です。コンビニ各社が抹茶系スイーツを続々と発売しており、売り上げも好調です。セブン‐イレブンでは、抹茶を使った新商品4種類を5月に発売。新茶の出始める5月以降は抹茶商品がよく売れることも影響しているでしょう。

 ファミリーマートでは、2021年春から毎年、宇治抹茶フェアを開催しています。過去3回実施した宇治抹茶フェア対象商品の累計販売数は1600万食を超え、2023年に発売した「謹製宇治抹茶づくし」は売り上げ金額が前年比110%と好調だったようです。

 ローソンは京都・宇治の老舗ブランド「森半」が監修した宇治抹茶を使用した6アイテムを発売しています。抹茶系スイーツ・ベーカリーの人気は高く、2023年の商品数は2019年比で19アイテムから33アイテムに拡大し、売上高は約2.5倍になったそうです。中でも森半の監修商品は2022年5月の発売以来、累計1100万個以上を販売しています。

 このように、コンビニ各社では新茶の時期に抹茶関連商品で大きな売り上げを作れるようになっており、今や抹茶関連アイテムは欠かせない商品になっているのです。

●国内市場は衰退気味でも、輸出は増えている

 緑茶にはさまざまな種類があります。例えば、「せん茶」「玉露」など多くの緑茶は茶葉の形がそのまま残っています。

 一方でコンビニスイーツなどで使うことが多い「抹茶」は、粉末に加工した緑茶を指します。抹茶の原料は茶葉を蒸して、揉まずに乾燥させて作った「碾茶(てんちゃ)」。てん茶から葉脈や茎を取り除いて、石臼で挽いて粉末状にしたものから、抹茶が出来上がります。

 せん茶などが販売を伸ばしきれない中で、抹茶はさまざまな料理やスイーツ、ドリンクなどに使用しやすいこともあり、多種多様な業界に広がっていきました。農林水産省によると、てん茶の生産量は毎年増加しており、2011年から2022年にかけて、3倍以上に成長しています。

 抹茶は、京都・愛知・静岡で多く生産されています。中でも京都府宇治市と愛知県西尾市は有名な産地として知られており、宇治抹茶と西尾抹茶はブランド抹茶として有名です。

 海外マーケットでの需要が高まっていることも影響し、緑茶の生産・輸入・国内消費がいずれも減少傾向で推移する一方、緑茶の輸出量は増加の一途をたどっています。2016年度に一度前年を下回った以外は、軒並み輸出量を増やしており、世界では超人気商品なのです。

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