「メルカリ ハロ」はなぜ好調? 利用者が増えている、納得の理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月24日 6時15分
HR業界の大手企業が加わることで市場の拡大がさらに加速するとともに、競争の激化が予想される。この動きに対して、太田氏は「(メルカリ ハロは)業界の中でも独自のポジションを築けるのではないか」と自信を見せる。どういうことか。
スポットワークを始めるには、専用アプリのダウンロード、会員登録、本人確認、銀行口座登録などが必要でハードルが高い。一方、メルカリ ハロの場合、メルカリで本人確認が完了していれば追加情報は簡易なものだけとなるので、すぐにスタートできるというアドバンテージがある。
アプリを開き、「はたらく」のタブをクリックすれば、すぐに仕事を検索できる。日常の買い物ついでに仕事を探すことができ、マッチングが可能となっている。メルカリ ハロを使って働いたことがある人の約6割が「スポットワークは初めて」と回答していることを考えると、そのハードルの低さがうかがえる。
会員数や登録店舗数を順調に伸ばしているものの、課題もある。現状、求人の絞り込みは「都道府県」と「日時」しかできないので、開発の余地がまだまだある。例えば、利用者からすると「職種」や「給与」といった検索ができれば便利なはず。同社もそのことはよく理解していて、「スタートアップ的に開発を進めています」という。
●既存事業との相乗効果
スポットワークの特徴として、仕事が終わればすぐに給与を受け取れることが挙げられる。ユーザーはプラットフォーム側から給与を受け取り、企業はプラットフォーム側へ後日支払う仕組みだ。ここで、メルカリ ハロならではの顧客体験が生まれる。
仕事で得た給与はモノを買ったり、家賃にあてたり、飲食などに使われることが多い。一方、メルカリの場合、メルペイやメルカードといったフィンテック事業と、買い物ができるマーケットプレイスの両軸がある。
つまり、メルカリ上でスキルや時間を提供し、対価を得る。得た対価をまたメルカリのサービス内で利用できるというわけだ。まさに同社のミッションでもある「価値の循環」といえる。
求人サービスを使う場合、一般的に「仕事を探す」タイミングで使う人が多い。使用頻度が限られるので、アプリを探すのに手間取ったり、アカウント情報を忘れてログインできなかったりすれば、「使い勝手が悪いな」「ちょっと面倒だな」と感じたことがある人もいるはず。
一方、メルカリを日常的に使用していれば、常時ログインしたままなので、急に時間が空いたタイミングでそのままメルカリ ハロを使うシーンが生まれやすい。「こういった流れは他社が真似しようと思っても、すぐにはできないのでは」と自信をのぞかせる。
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