しまむらのスリッパは「ありふれていた」のに、なぜ100万足を突破したのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月23日 6時10分
しまむらのスリッパが売れている、なぜ?
しまむらがPB商品として2017年から発売している「FIBER DRY(ファイバードライ)さらっとドライスリッパ」が、2023年に100万足の販売を達成した。6月時点で100万足が売れていて、今年の販売数は167万足を見込んでいるという。
発売当初の販売数は年間20万足ほどだったが、2020年から毎年20万足ずつ販売数が増加し、人気商品の仲間入り。市場調査やモニタリングを通じてスリッパに求められる課題やニーズを洗い出し、毎年改善を繰り返した結果、右肩上がりで売り上げが伸びていったという。
競合の多いスリッパ市場でどのように差別化を図り、消費者の支持を得ていったのか。しまむら商品7部 部長の柳澤一秀氏、チーフバイヤーの東恭平氏、市場調査部 部長の坂本祐希氏に聞いた。
●販売数が伸びず、2020年にリモデルに着手
FIBER DRYさらっとドライスリッパの発売は、2017年にさかのぼる。FIBER DRYとは吸湿速乾性を備えたしまむら独自の高機能素材商品の総称であり、肌着やジャケット、帽子、スリッパなどに幅広く展開している。
スリッパにおいては、PBの「CLOSSHI(クロッシー)」「CLOSSHI PREMIUM(クロッシープレミアム)」内で「FIBER DRYシリーズ」として販売。しまむらの客層である20~60代の男女を幅広くターゲットとし、シンプルからキャラクターものまで豊富なデザインをそろえる。
現在のラインアップは、高通気のスタンダード製品「クロッシー」(539円)、高通気に低反発のクッション性と接触冷感機能を付加した厚底製品「クロッシープレミアム」(759円)、キャラクターデザインが施された製品(979円)の3タイプとなる。
今でこそさまざまな工夫が見られるが、発売当時は「ありふれたスリッパだった」と柳澤氏は振り返る。
「インソールにメッシュ素材を使っただけの市場でよく見るスリッパで、他社との差別化が弱い製品でした。それゆえリピーター獲得にはつながりませんでした」(柳澤氏)
2017年の発売当時、しまむらでは年間500万足ほどスリッパを販売していたが、FIBER DRYシリーズは約20万足の販売にとどまっていた。
「かれこれ20年ほど前ですが、しまむらはスリッパを日本一売っていたんです。しかし、その後は競合他社が販売する100~300円の低価格商品に市場を奪われています。シェアを取り戻すために旗艦商品を作らなければいけないと考え、2020年からリモデルに取り組みました」(柳澤氏)
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