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物流のムダどうなくす? 「保管効率」を上げる方法

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月19日 7時35分

 保管作業効率が良いのか悪いのかについてもきちんとした数字で把握しよう。そのためには「標準時間とのギャップ」を数値化することが望ましい。例えば「能率」という指標がある。この能率は次の算出式で求めることができる。

能率=総標準時間÷総作業時間×100

 この式の中で「総標準時間」とは、個々の作業の標準時間に数量を乗じたもののことだ。例えば、入庫作業が1パレット当たり2分かかるとして、それを標準時間としたとする。日当たり入庫量が200パレットだとすると総標準時間は「2分×200パレット÷60分」で6.7時間ということになる。

 この作業をこなすために8時間かかったとする。なぜ多くかかるかというと、不必要な障害物をどかしたり、運搬途上で別作業をやっていて待ちが発生したりするためだ。そうすると能率は「6.7時間÷8時間×100」で83.8%ということになる。

 本来6.7時間でやるべきところを8時間かけて実施したため、そのギャップは83.8%、という考え方だ。この能率を改善しながら向上させていくことを生産性向上活動と呼ぶ。

 以上のように保管5原則の成立を目指して改善を進めながら「保管効率」と「作業効率(能率)」のバランスを取りながら向上させていく必要がある。ぜひこのように物流の状況を数字で示せるようにし、数値目標を設定しながら保管改善(図表2)を進めていこう。

●著者プロフィール:仙石 惠一(せんごく・けいいち) 

合同会社Kein物流改善研究所代表社員。物流改革請負人。ロジスティクス・コンサルタント。物流専門の社会保険労務士。

1982年大手自動車会社入社。生産管理、物流管理、購買管理を担当。物流Ierの経験を生かし荷主企業や物流企業の改善支援、各種セミナー、執筆活動を実施。

著書『みるみる効果が上がる!製造業の輸送改善 物流コストを30%削減』(日刊工業新聞社)『業界別 物流管理とSCMの実践(共著)』(ミネルバ書房)

その他連載多数。

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