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「迷惑かけないでね」 直販タブーのテレビ業界でインサイドセールス発足、メ~テレはどうやって成果を出した

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月23日 7時20分

●「迷惑かけないでね」 直販タブーのテレビ業界でどう成果を出した?

 華々しいスタートを切ったように見えるインサイドセールスチームだが、その裏側はかなり泥臭い。

 「高校生ダンスバトルへの協賛は、過去に高校生関連のイベントなどにスポンサーしている企業をリストアップして、そのあとはひたすら電話営業しました」(伊藤さん)

 高校生を対象に求人を出している企業やダンス学科を持つ学校、過去のイベント協賛実例を元に合計で約300社リストアップし、最終的に4件の成約を獲得した。その他にも、各社のプレスリリースから出稿ニーズがありそうな企業に架電して成約につなげたこともあった。

 初年度から上々の滑り出しだが、当時の社内の反応について伊藤さんは「あまり手ごたえは感じられなかった」と振り返る。

 メ~テレが運営するWebメディアやイベント協賛などはCM出稿の単価や売上額と比べると少額だったため、非効率に映ったようだ。営業からは「伊藤がまたなんかやっているよ……」「迷惑かけないでね」といったリアクションもあったという。

 転換点は2024年1月に訪れた。金額が大きいCMの出稿がインサイドセールス経由で決まったのだ。

 「インサイドセールス用の営業資料として、テレビCMのハウツーをWebで公開していました。クライアントがそれを見て、テレビ局とCMについて直接話したいと問い合わせてくださったのがきっかけです」(伊藤さん)

 九州地方のクライアントということで、営業と広告会社と連携しながら進めた。大きな成約だったため、営業の中でインサイドセールスの存在感が一気に増した。

 もともとCM枠は広告会社を経由して売るのが一般的で、インサイドセールスチームはそれ以外の広告商材を扱っていた。今回、大型のCM案件を取れたわけだが、問題なかったのか。

 伊藤さんは「われわれが扱っている広告商材の提案先は、事前に営業に『広告会社が宣伝を担当している企業ではないかどうか』を確認してもらっています。そもそもわれわれが提案している企業はCM出稿していない企業が多いため、あまりNGをもらうことはないですが、広告会社と共存するために工夫して動いています」と、対策を話す。

●営業につないで「終わり」ではない アポからクロージングまでやりきる

 テレビ局内にインサイドセールスチームがあるのが非常にユニークだが、メ~テレのインサイドセールスはそれだけではない。分業せずに、時にはクロージングまで請け負うのだ。

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