最終面接の「お祈りメール」が内定に NTTドコモやDeNAが認めたスカウトサービス
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月26日 8時30分
![最終面接の「お祈りメール」が内定に NTTドコモやDeNAが認めたスカウトサービス](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/itmedia_bizmakoto/itmedia_bizmakoto_20240705047_0-small.jpg)
選考活動が解禁された。不採用を伝える「お祈りメール」を受け取った学生も少なくないだろう(画像:ゲッティイメージズより)
「誠に残念ではございますが、今回はご期待に添いかねる結果となりました。貴殿の今後のご活躍をお祈り申し上げます」──2025年卒の学生を対象とした選考活動が6月1日、解禁された。すでに企業からの不採用通知、いわゆる「お祈りメール」を受け取った学生も少なくないだろう。
調査によると、85%の就活生が「志望度の高い企業からの不採用通知によって、その会社を嫌いになった」と回答している。特にB2C企業にとって、就活生は顧客になり得る存在だ。企業にとっても不採用通知の取り扱いは難しいだろう。
しかし、このお祈りメールが他の企業の内定につながる「チケット」に変わるとしたら、どうだろうか。
最終面接の不採用通知を登録することで、他の企業から選考のスカウトが届くサービス「ABABA」が学生の間で広がってきている。2024年5月末の時点で累計登録学生数は6万5000人を記録。導入社数は1300社で、NTTドコモやDeNA、ファミリーマートなどの有名企業が名を連ねる。
企業にとっても就活生にとってもネガティブだったお祈りメールが、起死回生の一手になるとしたら──2020年10月の創業からわずか3年半で、就活市場に一石を投じるようなサービスに成長したABABAの代表取締役CEO 久保駿貴氏に話を聞いた。
●ABABA経由で約300の内定 大手企業の不採用から1カ月以内に内定も
ABABAの最大の特徴は何と言っても「最終面接の不採用通知が他の企業からのスカウトに変わる」点だ。学生はスカウトによって、選考フローの一部カットなどを受けられる。
2024年卒で通信大手の最終面接に落ちてしまった学生がABABAに登録したところ、1カ月以内に大手カード会社からの内定を獲得したこともあったという。
2024年卒を対象にABABA経由で約300の内定が出た。2025年卒は6月14日時点ですでに300の内定が出ており、今後も増えていくとの予測だ。
「ABABA経由での内定承諾率は高いと思います。ABABAは就職活動の中で最後に使うサービスです。選考に落ちてしまった方や自身の就活に納得できていない方が最後に使用するため、ABABAを使って就活を終える方が多いと言えるでしょう」(久保氏)
就活の後半で使うサービスとなると、なかなか企業の選択肢が残っておらず納得のいく業種や職種に就けないのではないか? と思うかもしれないが、意外とそこのミスマッチは発生していないという。
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