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「配属ガチャ」は公務員にも? 入職後のギャップは「異動が多い」「17時に帰れない」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月25日 8時20分

「配属ガチャ」は公務員にも? 入職後のギャップは「異動が多い」「17時に帰れない」

地方公務員も大変……入職後のギャップ

 かつて「公務員」といえば、学生の「なりたい職業ランキング」などで1位と2位を争っていました。いまでも上位にランクインすることが多いですが、現場では「なり手不足」が問題となっています。

 総務省のまとめによれば、地方公務員の採用試験(2022年度)の倍率は5.2倍となり、過去30年間で最低の数字となりました。受験者数の減少が続く背景としては、少子化や待遇などへの不満が挙げられていますが、同時に地方公務員の若手職員の退職率も上がっていることから、地方自治体における人材確保は喫緊の課題であることが分かります。

 私たちの生活と密接に関わる地方自治体。今回は、転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」(※1)に投稿されたクチコミから、地方公務員が感じた「入職後のギャップ」(※2)を調査しました。実際に働いてみないと分からなかったギャップや、組織が抱える課題を見ていきます。

●配属ガチャは公務員にも

 OpenWorkに投稿された地方公務員のクチコミを見ると、入職後ギャップとして「希望する業務ができるとは限らない」という声が多く見られました。一般企業でも、新卒総合職採用のリスクとされる「配属ガチャ」は、早期退職の理由としても挙げられています。

 地方公務員でも、多岐にわたる業務の中から自分がどの職務に就くのかが分からない、希望する業務に携われるか分からない、という入職後ギャップがあるようです。さまざまな自治体に投稿されたクチコミを紹介します。

 「非常に多種多様な仕事内容がありポストも多岐にわたるため、入都前に自身がやりたいと考えていた業務には就けないと思っていたほうがよい。もし携わりたい業務があるのであれば日頃から周囲にアピールをし、面談の際にも異動シートに明言をして意思表示を行うことが非常に重要。希望先の管理職と所属の管理職に交流があれば、便宜を図ってくれることがある」(建築職、女性)

 「基本的に業務内容や所属部局に関する希望は通らない。与えられた職場で粛々と業務をこなすことを求められるので、それに耐えられない人には不向き」(総務局、男性)

 「行きたい部署には行けないことがほとんどで、そうなった場合のモチベーションの維持や働く意味をもう一度考え直す必要が出てくる」(福祉、男性)

●“定期的な異動”が障壁に

 配属ガチャと同様に多く見られたクチコミが、「定期的な異動」についてでした。長期雇用を前提とし、多くの部署を経験させることでゼネラリストを育成する「メンバーシップ型」の地方自治体。一方、キャリアの多様化や業務の専門化の観点から、専門知識を有するスペシャリストを志向する人材が増えています。

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