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迷路みたいな渋谷駅周辺はどう変わる? 7月「渋谷サクラステージ」「渋谷アクシュ」相次ぎオープン 東急の狙い

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月25日 11時45分

 4階のフードホール「FOOD MET」は目玉となるスポットで、17の飲食店が集結している。

 1つ目のゾーン「SHIBUYA SAKURAGAOKA BEER HALL」には、ビール醸造所を併設した「SHIBUYA BREWERY」を中心に全8店が集まった。飲食スペースは共用で、モバイルオーダーで全店のメニューを楽しめるのが売り。一種のフードコートだ。席数は全部で200席超になる。

 SHIBUYA BREWERYは、オリジナルのクラフトビールの他、北海道産を使ったフライドポテトなどのおつまみも提供する。

 「Ciel Pizza」は、表参道のミシュラン1つ星「LATURE」の室田拓人シェフが、ビールに合う米粉入りピザを開発した。「スタンド フォー ユー」は、学芸大学と自由ヶ丘のバインミー専門店「スタンドバインミー」が、国産米麺を使ったフォーに挑戦している。

 その他、中華、唐揚げ、海鮮などの店も出店していて、幅広い料理が楽しめるようにした。

 2つ目のゾーン「渋谷 By STREET」は、路面店のようなカジュアル業態の6店が並ぶゾーンだ。和食居酒屋とだし茶漬けのチェーン「えん」を創業した楊文慶氏が代表を務める大東商事(東京都渋谷区)が一括して経営している。

 ラインアップは、和の居酒屋「酒場ジャロウ」、メキシカン「ラ・エスキーナ」、水餃子「MR.LEE」、鉄板「BANANA STEAK」、焼肉「78(ナナハチ)」、すしとワイン「SUSHI SOUL」。

●180席のテレワーク用シェアラウンジ

 2階に東急ストア渋谷サクラステージ店がオープンすることも特筆すべき点だろう。渋谷南口では待望の大型食品スーパーの開店で、近隣住民にとっては利便性が向上するのは間違いない。売場面積は874平米で、都心部のスーパーにしては広々としている。

 就業者、単身者の多いエリアであり、弁当、総菜、使い切りの少量サイズ、まな板が要らないカット野菜、冷凍食品などといった商品群が充実している。

 カルチャーの面では、4階に渋谷最大級となる約16万冊の在庫を持つ「TSUTAYA BOOK STORE」が誕生。180席のテレワーク用シェアラウンジも併設する。

 同じく4階の「404 Not Found」は音楽ライブ、ゲーム、アートなどのインディーズのための遊び場を目指す、約150平米の創作活動を支援するスペースだ。

 3階には「サンリオ」、ゲーム実況集団「高田村」初の公式ショップ、メークアップブランド「KATE」初のグローバル旗艦店である「KATE TOKYO」などが集まり、日本のポップカルチャー発信を目指す。

 全般的にアパレルの店がないが、特別な狙いはあるのか。東急不動産執行役員の黒川泰宏氏(都市事業ユニット 渋谷事業本部本部長)は「排除したわけでなく、共感していただける企業があれば、コラボする用意がある」と説明する。また、「街の人たちと協議を重ね、駅前から人々が街に繰り出せるような開発を行った」と、再開発の進展は概ねプラン通りと自己評価した。

 2024年3月における渋谷サクラステージ周辺の人流は、2019年3月と比べて1.4倍に増加したといったデータもある。

 まだまだ工事中で、迷路のような渋谷駅であるが、駅前商業施設とその間の回遊性が高まり、かなりスッキリしてきた。

 より働きやすく、観光の価値も高い渋谷へと盛り上げる、インフラがかなり整ってきた。あとは渋谷から一駅圏に広がる広域渋谷圏の回遊性、魅力をいかに高めるかが、課題となっている。

(長浜淳之介)

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