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オフィス街や離島に出没する「動く吉野家」とは? 牛丼やから揚げを買うと、レシートに「オレンジドリーム店」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月4日 6時15分

オフィス街や離島に出没する「動く吉野家」とは? 牛丼やから揚げを買うと、レシートに「オレンジドリーム店」

どんな販売形態なのか

 吉野家の移動販売事業がじわじわと拡大している。2008年11月に牛丼弁当の移動販売を行う「オレンジドリーム号」の運行を開始。現在は「動く吉野家」として全国で15台が稼働しているという(関東10台、関西2台、九州2台、東北1台)。

 オレンジドリーム号では、テークアウトの牛丼や一部サイドメニューなどを取り扱っている。販売エリアは都心のオフィス街や吉野家店舗のないエリア、離島などだ。九州にあるオレンジドリーム号は、屋久島にも出店しているという。

 同社の広報担当者は移動販売事業をしている理由について「店舗が未出店のエリアでも、吉野家のうまさを広くお楽しみいただだけるようにするため」と説明する。調理、販売、クルマの運転は吉野家の社員やアルバイトが担っている。ちなみに、商品購入時に渡されるレシートには「オレンジドリーム店」と記載されている。

 具体的にどのようなメニュー構成なのか。筆者が7月に都心のオレンジドリーム号を利用したところ、テークアウトの「牛丼(並盛)」(580円)、みそ汁やサラダが付いた「肉だく牛丼セット(並盛)」(1040円)、サイドメニュー「野菜サラダ」「クワトロチーズ」「キムチ」「半熟玉子」(いずれも140円)などを取り扱っていた。商品構成については、出店地の需要に合わせて柔軟に変更しているという。

 通常店舗における牛丼並盛のテークアウト価格は489円なので、オレンジドリーム号はやや高めの設定だ。この点について広報担当者は「価格はお買い求めしやすい価格と原材料物流費など商品にまつわる価格両方のバランスを見ながら検討しています」と説明する。

 近年、吉野家では牛丼以外のメニューを強化する目的で、から揚げを第二の柱として掲げている。移動販売においても、2024年春ごろより1台限定で牛丼とから揚げの販売を実施している。移動販売は、吉野家でもから揚げを扱っていることをアピールするのに役立っている。

●競合の状況は?

 キッチンカーは、競合の松屋やすき家にも存在する。例えば、松屋の「サンライズ号」は看板メニューの牛めしだけでなく、限定メニュー「唐揚げ牛めし」、ソーセージ、豚汁、かき氷などの販売を可能だとしている。公式Webサイトによると、スポーツ大会や文化祭などのさまざまな会場に出向いているという(出店条件などは要問合せ)。すき家のキッチンカーもさまざまなイベントに出店し、食事を提供している。

 吉野家は今期、国内で100店舗を増やす計画を掲げている。その中心となるのはテークアウト専門店で、店舗面積は通常店舗の半分程度となっている。すでに営業しているテークアウト専門店では、弱みとする女性客の獲得につながっているという(出所:15年ぶり大規模出店の「吉野家」 2つの店舗スタイルで女性層を取り込めるか)。

 吉野家はさらなる成長を目指して、新しい販売方法に挑戦している。テークアウト専門店やオレンジドリーム号で、新たなファンを獲得できるか。

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