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「資さんうどん」東京・神田で3日間の衝撃 北九州発、チェーン店の勢いが止まらない

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月6日 6時0分

 どんな人が並んでいたのかというと、福岡に住んでいたことがあって、資さんうどんには馴染みがある人。東京に住んでいるものの、一度は資さんうどんを食べたことがある人。担当者はこの2パターンが多いのではないかと予想して、初日に調査したところほぼ的中していた。

 しかし、2日目、3日目は違った。もちろん、上記の2パターンも多かったが、「SNSで話題になっていたから」「どんな味なのか、気になったのでやって来た」といった人が増えていたのだ。

 なぜこのようなエピソードを紹介したかというと、資さんうどんは2023年11月、関西に初出店している。店名は、大阪の「今福鶴見店」。関西といえば出汁文化の中心地であり、うどん店がたくさん並んでいる激戦区である。会社としても「資さんうどんの味を受け入れてもらえるのか?」といった不安があったようだが、少しでも知ってもらうために、2023年7~9月にかけてキッチンカーで回ったり、百貨店で販売したりした。

 キッチンカーではすぐに完売したこともあって、急きょ追加販売する事態に。百貨店は2週間で7000人以上が来店し、最大2時間待ちのこともあった。ただ、大阪でお客に調査したところ「過去に資さんうどんを食べたことがある」人が多かったのだ。東京でも同じような傾向があるだろうと予想していたが、2日目・3日目には食べたことがない人が増えていた。

 東京にも福岡出身の人は多い。また旅行や出張などで資さんうどんを食べたことがある人もいる。しかし、それだけではなく、「どんな味なの?」と興味をもっている人がたくさんやって来た。このことに手応えを感じたようだ。「進出してもやっていけるのではないか」と。

●時代に逆行

 話を大阪に戻す。2023年11月、大阪に初出店したわけだが、反響はどうだったのか。売り上げの数字を見ると、全店で1位である(7月末現在)。

 北九州市には20店舗あるので、どうしてもカニバリが生じて、1店舗当たりの売り上げは下がってしまう。にしても大阪に上陸して、まだ1年もたっていないのにいきなりトップに躍り出たということはどういう意味があるのか。もちろん、まだ1店舗にとどまっていること、ご祝儀相場であることも考えられるので、早計なことは言えないが、これまでのところ店で食べた人の胃袋をきちんとつかんでいるようだ。

 では、なぜ多くの人から支持されているのだろうか。もちろん「味がおいしいから」といった理由を挙げる人が多いと思うが、個人的には「時代に逆行している」ことも影響していると感じている。

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