約9割の社員が「ストレスを感じている」 会社はどう対応すればいいのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月9日 8時0分
ストレスにどう対応すればいいのか
現代のビジネス環境において、私たちの生活はストレスとは切り離せないものである。人間関係、キャリアの悩み、業績へのプレッシャーなど内容はさまざまだ。
弊社(booost health社)が実施した企業従業員向けアンケート(※)では、社員の約9割が何らかのストレスを感じているにもかかわらず、そのうちの約8割は何も対処をしていないという結果が出た。メンタル起因の不調が発生するのは従業員の1割程度だが、問題はそれだけではない。静かに離職していく社員や、生産性が低下している社員も存在する。
あなたの会社でも心当たりはないだろうか。ある調査ではストレスがたまったままだと、生産性は3割以上も低下すると言われている。ちょっとしたDXや業務生産性改善施策の導入に匹敵するインパクトがあると言えるだろう。
また、少子化と人件費の高騰が進む日本では、社員の心身の健康管理は労務リスク管理にとどまらず、損失防止・競争力向上につながる重要な話である。
しかし、ストレスも悪いことばかりではない。良いニュースとして、ストレスへの対処はエンゲージメント向上にもつながると言われている。
ある研究では仕事の要求度が高くても、職場の資源と個人の資源があれば、ストレスによる不調が防げるだけでなく、むしろ社員のエンゲージメントや生産性が向上することが示されている(※)。つまり、業務上の負荷が高くても、それ自体が問題ではなく、職場でのサポートがあり、個人がストレスに対処する力をつけていくことで、それはむしろエンゲージメントや生産性向上というポジティブな方向性に転換できるということだ。
●職場と個人の両面に働きかけることの重要性
睡眠の質向上、瞑想のトレーニング、相談窓口の設置などもきっかけづくりとしては効果的だが、このような「点」での対策では不十分だ。全体としての構成を考え、不調者へのケアといった事後対処に加え、根本対策としての未然防止策まで考慮した「面」の対策を取る必要がある。
では、具体的にどうしていくべきだろうか。ここではコンサルティングファーム マッキンゼーが提唱する「インフルエンスモデル」というフレームワークを紹介したい。新しい思考・行動を浸透させるには「意義・目的への腹落ち、ロールモデルの構築、ツール・仕組みの整備、スキルと人材の開発」がそろってこそ、組織が変わる、というモデルのことだ。これを職場のメンタルヘルスに当てはめるとどうなるだろうか。
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