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NECのDX統括部長が明かす「ブルーステラ」誕生の理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月14日 11時23分

 「顧客企業の課題は、単なるデジタル化にとどまりません。データをいかにして経営に生かしていくのか。組織や会社の体制・風土をどう変えていくのかが今後の課題になると思います。ブルーステラでは顧客ごとのゴールに対し、当社がどのようにサポートし、伴走していくべきか。NECがその意思表示としてブランド化したものになります」

 このブルーステラの目的を実現していくためには、顧客企業よりも先にNEC自身が変わらなければならない。NECでは社内DXの取り組みとして、社員証のデジタル化や顔認証を積極的に導入。

 「NECがデジタル技術を使ってどんな価値を提供していくのか。何を目指していくのかを顧客と共に検討していきます。それにはテクノロジーだけではなく、人材育成も重要になってきます。われわれがSIer(エスアイヤー、システム開発の全ての工程を請け負う受託開発企業)からバリュードライバーに変わろうという決意が、ブルーステラになります」

 ブルーステラでは「戦略コンサル」「サービスデリバリ」「運用・保守」とオファリング(提案)を商材にしていく。DXを進めるための人材の提供や、人材育成のブログラムも顧客に提供していくという。

 ブルーステラの全体構造としては「Agenda」「Technologies」「Programs」の3つを柱に据えた。Agendaでは顧客のDX実現構想・成功ストーリーと事例、Technologiesでは顧客へ提供するオファリング・商材、Programsではブルーステラを支える社内外の取り組みで構成している。こうした知見を、いかにして顧客に届けるかが、ブルーステラの軸となる。

 そこでブルーステラが重視するのが「価値創造シナリオ」だ。このシナリオについて、岡田統括部長はこう説明する。

 「シナリオとは、顧客の課題やアジェンダに対し『こういうゴールが必要になるだろう』と、ある程度の想定をしながら進める筋道になります。顧客のゴールに向かい、どのようにサービスを提供していくのか。サービスをどのような順番で提供していくべきかを、型化したものになります」

 ブルーステラのシナリオは、上流から「戦略コンサル」「サービスデリバリ」「運用・保守」の3つの主な行程に分かれている。

 「上流であるコンサルからそれを実現するサービスデリバリ。さらにサービスを提供するだけでなく、それを実際に顧客の中で運用していきます。運用だけでなく、その運用の中で見つかった課題を解決したり、よりよく運用が回るようにするためのサービスも提供したりしていきます。こういう形で型化をし、われわれとしてのノウハウを集約したシナリオを提供していくことを考えています」

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