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「令和の大暴落」引き起こした日本銀行の“口下手”さ 市場変動の中、企業はどうすべき?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月4日 7時5分

 令和の大暴落は、日銀の「口下手」なコミュニケーションと利上げ後に会合の議事要旨をひっくり返すような火消し発言といった一貫性の欠如が大きな要因だっただろう。

 日銀は、FRBのように透明性を高め、一貫したフォワードガイダンスを提供し、市場との双方向コミュニケーションを強化する必要がある。また、発言の際には言葉選びを今以上に慎重に行い、市場の信頼を回復する努力が求められる。

●企業に求められる対応は

 市場が絶えず変動していく状況下で、企業はどうすべきなのか。言うまでもなく、経営者は市場情報を常に収集し、自社の経営判断に活用する必要があるが、今の市場をどう見るべきか。

 日銀のボードメンバーや政府当局の動きを観測すると、当面は物価対策よりも株価対策を重視しているように捉えられる。急激な物価の下落や円高のリスクは遠のいたと見てよく、ただちに海外拠点の撤退や輸出ビジネスの見直しなどを検討する必要はなさそうだ。

 日銀の利上げや利下げは、企業の借入コストに直結する。企業は経営戦略に柔軟性を持たせ、市場環境が変動することを前提に、複数のシナリオを想定しなくてはならない。緩和政策が継続される場合には新規投資を積極的に行い、反対に引き締め政策が予想される場合にはコスト削減や既存事業の効率化に重点を置くといった対応が求められる。

●筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO

1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレイスを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務等を手がける。Xはこちら

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