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山善の「焼肉グリル」が49万台を突破 小さくなった最新モデルの開発秘話

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月22日 6時10分

山善の「焼肉グリル」が49万台を突破 小さくなった最新モデルの開発秘話

山善の「焼肉グリル」 最新モデルが登場

 シリーズ累計で約49万台を販売している山善の吸煙焼肉グリル「XGRILL」から新商品が登場した。7月末に発売した最新モデル「XGRILL STORM」(1万2800円)は、初動から好調な売れ行きを示している。コンパクト化と性能の維持を両立させた同商品の特徴と開発背景について、商品企画を担当した近藤富昭さんに話を聞いた。

●”スペパ”を追求、コンパクトな吸煙グリル

 XGRILL STORMは、シリーズ6機目となる最新モデルで、前モデル「XGRILL PREMIUM」の後継機として開発した。本体サイズはPREMIUMと比べて約40%小さくなり、面積比でもPREMIUMより約27%縮小した。

 特徴は、限られたスペースを効率的に使用できる、いわゆる「スペパ」(スペースパフォーマンス)の高さにある。コンパクト設計により、キッチンの収納場所を確保しつつ、使用時には卓上の限られたスペースを有効活用できる。

 近藤さんは「PREMIUMは煙が少なくユーザーの満足度が高かったが、手入れのしやすや収納に課題があった」と語る。特に女性ユーザーから、サイズや重量、パーツの多さについて改善を希望する声が多かったという。

 これらの声に応え、XGRILL STORMではパーツを少なくし、コンパクト化することで手入れと収納性を向上させた。

 プレート部分のサイズは20センチ×30センチと、焼肉店のガスプレートと同程度。1~2人用として設計されているが、3~4人でも使用可能だ。「単身世帯が増加したから企画したというよりも、コンパクト性と手入れのしやすさを重視した結果、このサイズになった」(近藤さん)

●小型化しても「吸煙パワー」は変わらない

 XGRILLシリーズは、独自のプレート設計を採用している。煙や油ハネの原因となる余分な油を効果的に除去するための、「Xカット構造」と「曲線形状」だ。プレートの裏面は立体的な"X"の形状で、余分な油を効率的に下へ落とす。

 表面は曲線形状となっており、これまで油がたまりやすかったプレートの縁の部分に傾斜をつけることで、より油が下に落ちやすくなるよう改良を加えた。これらの改善の結果、XGRILL STORMは同社の従来のホットプレートと比較して、煙を約85%、油ハネを約70%カットすることに成功した。

 XGRILL STORMの開発過程では、サイズの縮小に伴う問題も浮上した。近藤さんは「最大の課題は、本体が小さくなることでファンを小型化せざるを得ず、風量が落ちてしまうこと。さらに、コンパクトになるほど、空気の流れる場所も制限された」と振り返る。

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