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チョコザップのステマ問題、消費者庁が措置命令――「広告」と明示してもファンに愛されるには

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月27日 10時35分

チョコザップのステマ問題、消費者庁が措置命令――「広告」と明示してもファンに愛されるには

チョコザップがステマの疑い

 消費者庁は8月8日、「chocoZAP(チョコザップ)」を運営するRIZAPグループに、景表法違反で再発防止を求める措置命令を出した。インフルエンサーによる投稿をPRなどの記載をせずに自社サイトに転載したことで、あたかも個人の意見のように見せかけた「ステルスマーケティング(ステマ)」と見なされたのである。

 この事件は、企業と消費者の間における信頼関係の在り方を問い直すものであり、インフルエンサーを活用したSNSマーケティングの透明性に疑問を投げかけた。

●「口コミ」効果を狙った広告施策 企業が抱えるジレンマ

 当然ながら企業はインフルエンサーマーケティングにおいて、広告表示の透明性を確保しなければならない。一方で消費者に「広告」と認識されると、広告効果は薄れる可能性がある。

 マイボイスコムが発表した「ネット上の口コミ情報に関するアンケート調査(第6回)」によると、商品・サービスなどを購入・利用する時に、インターネット上の口コミ情報を参考にする人は、「かなり参考にする」「まあ参考にする」を合わせて55.1%。女性10~30代では70~80%という結果となった。

 この事実は、消費者が信頼するのは企業の広告よりも、友人や知人、または信頼する第三者からの「口コミ」であることを示している。

 とはいえ、ステマは決してやってはならないのは事実だ。ステマはブランド価値を毀損し、消費者からの信頼を失う。法的制裁を受ければ企業のブランドイメージは著しく損なわれるだろう。

●消費者の信頼を得るための4つのアプローチ

 では、どうすれば消費者の信頼を得つつ、効果的なマーケティングを展開できるのだろうか。重要なのは、消費者が求める「信頼性」と「共感」を提供することだ。具体的には、次のようなアプローチが考えられる。

1. インフルエンサー選びの再考

 信頼できるインフルエンサーと長期的なパートナーシップを構築し、彼ら/彼女らが本当に心から推薦できる製品やサービスのみをプロモーションに使用する。消費者は「本物の感情」を感じ取り、それが広告であることを理解しても、その推薦を信頼する可能性が高い。

2. 透明なコミュニケーション

 「これは広告です」ということを正直に伝えつつ、その投稿が単なる宣伝ではなく、製品やサービスの実際の価値を伝えるものであることを強調する。ポイントは、広告であることを隠すのではなく、その内容が消費者にとって有益であることを訴える。

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