1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

BTS、SEVENTEEN参加の1.5億DL超“推し活”アプリ「Weverse」 LTV向上の秘策は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月7日 10時49分

 テック企業を含め、エンジニアは世界的な人材難だ。プラットフォーム事業部門であるWeverseとしては、GAFAなどとの人材獲得競争が待っている。実際、韓国の大手IT企業に在籍したエンジニアがWeverseに転職してきているという。

 「(採用面においても)HYBEの傘下事業であることは大きなメリットです。Weverseという組織では、技術、IP、グローバルサービスの3つがキーワードです。グローバルな会社で、大きなIPを保有していること自体、エンジニアに良い影響を与えています。世界で数千万人がアプリを使っていると思うと、やりがいを感じられるはずです。大きなプロジェクトに携われる経験は、非常に興味深いものだからです」

 チェ代表も約20年間ゲームの世界にいた。在籍していた会社は、ビデオゲームやコンテンツなどのIPを持ち、プラットフォームも作っていたという。 K-POPが急成長していることはあまり知らなかったものの、4年前にHYBE創業者のバン・シヒョク氏に出会い、プラットフォームを作ってきた経験を買われ、現在に至る。

●決済など現地の実情にあったサービスを構築 

 日本は、世界と比べるとデジタル化で出遅れた。スイスの経営大学院IMD(国際経営開発研究所)が発表した「2023年世界デジタル競争力ランキング」で韓国は6位。日本は32位と大きく水をあけられている。

 チェ代表からみて、日本のエンタメ業界が抱える課題を聞くと「私が日本のエンタメ業界そのものを評価するのは適切ではないと思います。ただ、Weverseが圧倒的に優れていたり、誰よりも早く先駆けたりすることが重要だとは思いません。私は、アーティストやユーザーが望んでいるものは何かを常に考えています」と答えた。

 日本でのWeverseの役割については「日本からグローバル市場へ、というニーズに応えることです。もう1つは、Weverse内で開くライブで、たくさんのファンが集まり大容量のトラフィックになっても安定した運営をできるようにすることです。日本のファンクラブのサービスと比べても、私たちは競争力を持っていると考えています」

 「韓国は主にアプリ開発を担当しています。日本、韓国、米国の実情にあったサービスを開発しなければいけません。例えば、決済や物流などは、国ごとの法律や慣習に合わせる必要があります。それは、現地で活動するレーベルや所属のアーティストをサポートする形になるのです」

 以前Weverse Japanのムン・ジスGMにインタビューしたときも、決済と物流に力を入れたいと語っていた。それは、この考えの基づいているということだ。

●「LTV向上のための循環」を生み出せるか

 多くのテック企業が技術革新によって便利さを追求してきた。Weverseはまさにオールインワンのアプリだ。ここからさらに新規ユーザーを獲得し、データを分析し、アプリの改善につなげ、使い勝手を改善できれば、ユーザーのロイヤルティーを高められる。そうすれば、さらに質の高いデータが集まり、アプリを進化させられる。

 この循環を、Weverseが真に実現できるか。LTV向上のカギになりそうだ。

(武田信晃、アイティメディア今野大一)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください