1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「今買わないと後悔しますよ」 客を萎えさせる「店員の声かけ」はこれだ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 8時5分

 まず購買意欲の高まる言葉が持つ要素として、「限定性」が挙げられます。

 著者が行ったインタビューで、購買率の高い声かけの例として「期間限定の商品です」「こちらセール価格になります」「この商品はコラボ商品です」などと、商品やサービスが限られていることを強調するフレーズが挙がりました。こういった、期間や個数に限りの意を示すことで、購入する予定のなかったものに対しても購買意欲を高めてもらうことができるようです。

 これは、希少性の原理に基づいており、人は手に入りにくいものや特定の条件下でしか得られないものに対して、より高い価値を感じる心理的傾向があります。その心理を働かせるために、こういった「限定性」の要素を含むフレーズを使うことは効果的なようです。

 また、限定性のある言葉をかけることで顧客に行動の緊急性を促す効果もあります。顧客に「今すぐ購入しなければならない」と感じさせ、瞬間的な購買意欲を引き出す力があります。このように、時間的な制約や数量的な制約を明確にすることで、顧客の購買行動を積極的に促進することができます。

 続いて「信頼性」です。

 同様に著者インタビューで「○○が監修した商品です」「こちら再入荷した商品です」「ファッション誌で紹介された商品です」といったフレーズも購買意欲を高めることが分かりました。これらのフレーズには、消費者に対して商品やサービスの信頼性を強調する効果があります。

 人は有名な人の意見や経験に影響を受けやすい傾向があります。特に知らない商品や初めて購入する商品に対する信頼性を高めるためには、有名人の評判や口コミが重要な役割を果たすようです。実際にその商品を使用したことがある人々の肯定的な評価は、新規顧客にとって大きな安心につながり、購買を促進する大きな要素となります。

 特に「再入荷」「メディアで紹介された」といったフレーズはかなり信頼度が高まりやすいようです。再入荷された商品は、過去に売り切れた経験があり、それだけ需要があったことを示しています。つまり、多くの人々が購入し、満足している結果として再度市場に投入されたと捉えることができます。

 また、メディアで掲載された商品は、トレンドを捉えており、今が買い時であることを示唆するため、より信頼感を抱きやすくなるようです。

 このように、「信頼性」を強調するフレーズや情報は、消費者に安心感と信頼感を提供し、購買行動を促進するための有力なツールとなり、リピーターの増加にもつながりやすいようです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください