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アイドルフェス仕掛け人に聞く コロナ禍明けのライブ・エンタメの展望

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月9日 15時27分

●アイドルフェスの未来と新たなパラダイムシフト

 開催10回目を迎える@JAM EXPOは、アイドルシーンにおける未来を見据えた「新たなパラダイムシフト」を示すイベントだ。橋元氏は「今年はキャスティングに苦戦したが、コラボや特別企画を多く取り入れたことで、ファンにとって特別な体験を提供できる」と話す。

 この10年を振り返り、アイドル業界全体を見ると、@JAM EXPOがスタートした2014年には地方のご当地アイドルが活況を呈していた一方、現在では都内にアイドルグループが集中し、競争がますます激化しているという。2024年で10年一区切りを迎える@JAM EXPOでは、2025年以降に向けた新たなステージに進むため、幅広い層へのアプローチをとる予定だ。

 特に、ライト層といわれる新規ファン層を取り込むことや、既存ファン層のロイヤルティー維持が重要な課題となっている。今年は、業界全体におけるパラダイムシフトが進行する中、その未来を見据えた試金石の年ともいえるだろう。今後、アイドルシーンがさらに活況を迎えるために、@JAM EXPOがどのように進化し、新たな時代に適応していくかが注目される。

●成功をつかむ新しい顧客アプローチ

 デビュー直後からSNSを積極的に活用し、短期間で幅広い層にリーチしたFRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)というアソビシステムが手掛けるアイドルグループがある。代表曲「わたしの一番かわいいところ」はTikTokで9億回再生を突破。2023年の日本レコード大賞、最優秀新人賞にも輝いた。

 橋元氏に日本武道館での同グループの公演について聞いた際、ファン層が従来のアイドルとは明らかに異なる点に注目していた。成功の背景には、これまでのアイドルグループとは一線を画したSNS戦略があったと言えるだろう。

 橋元氏との取材を通じ、FRUITS ZIPPERの急成長が、新たなマーケティング手法によるものであることをあらためて認識した。エンタメの世界にも少しずつだが、確実な変化の兆候が見られる。

 アイドル業界での成功法則には、エンタメだけにとどまらず、企業が顧客との関係を深め、LTVを最大化するための重要なヒントを含む。橋元氏の取り組みから学べるのは、時代のニーズに応じて柔軟に戦略を進化させる大切さだ。旧来の手法にとらわれない新たな顧客体験を提供することが、どの業界でも成功の鍵となるだろう。

(がん情報サイト「オンコロ」コンテンツ・マネージャー 柳澤 昭浩)

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