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LINE WORKSが営業DX支援へ 社長が明かす「顧客とLINEでつながる」新戦略

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月23日 9時55分

 LINE WORKSが提唱する営業DXの方針が、「CRM(営業支援システム)駆動によるデータドリブン性能の付加」だ。UIが優れているLINE WORKSと、9700万人が日常的に使うLINEというツールがより結びつくことによって、営業体験、顧客体験の双方の改善を目指す。

 「顧客側は日常ツールであるLINEを通じて、CRMなどに格納されている資料やデータに対し、LINEからアクセスをして情報を取得できるようになります。営業側も、CRMに格納されているさまざまなデータに基づき、5W1Hに応じた1対1のおもてなしを提供していく。このような世界観を目指していきたいと思っています」(中澤部長)

 営業体験と顧客体験双方に改善の余地がある中で、中澤部長が特に課題として認識しているのが、営業体験の効率化だという。

 「営業の効率化は道半ばであり、まだ目が向けられていない現状があるとわれわれは認識しています。ここを一つの憂慮点として考えた結果、この営業体験にフォーカスをしたサービス提供を進めていきます」(中澤部長)

 この具体例の一つが、顧客のLINE画面に「リッチメニュー」と呼ばれる追加のメニューを付与することだ。デジタル上の購買行動においては、ユーザーは些細なストレスを感じた瞬間に離脱してしまいがちだ。

 この問題に対処するためLINE WORKSでは、顧客のLINE画面上で、営業担当者に電話できるボタンを追加したり、ボタン一つで面談調整や来店アポが取れたり、契約書などの資料をワンタッチで確認できるボタンを付与する形を提案している。このリッチメニューを追加することで、顧客体験を向上させるだけでなく、一定のセルフサービス化を実現。営業の業務効率化にもつなげられる。

 営業体験においては、そのサービスを本当に必要としている顧客を効率的に限定して、LINEで一斉送信することが可能だ。

 既に先行導入事例として、トヨタ自動車系の販売会社での導入実績があるという。この販売店では、CRMを通じ店長から営業担当に対し手動でLINE WORKSで指示を伝達。CRMのシステムからは、例えば定期点検が近い顧客に対し、自動的にLINEで顧客に点検の案内を通知する体制を取っている。顧客と営業担当者との連絡も、LINEで行われている。

 これにより、顧客体験と営業体験の双方が改善。営業スタッフ1人あたり月20時間の工数削減を実現したという。

 LINE WORKSではこうした追加機能を「有償API」の課金モデルで進めていくことで、収益化を進めていく。同社のセールステック事業は2025年末から2026年初頭にかけて、本格稼働していく予定だ。

 LINE WORKSは導入障壁の低さから、中小企業での導入実績も多い。同社のセールステック事業によって中小企業のDXがどのように進んでいくのか注目だ。

(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

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