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「コストコ愛」アジア人が強いのは、なぜ? “熱狂”を生む仕組み

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月27日 6時10分

・大量買いができる

・アジア系はレストランなど小規模なビジネスを行っていることが多いので、仕入れ先としてコストコは重宝する

・アジア人は歩くのが好きだから広いコストコに行きたがる

・1ドル50セントのホットドッグに、おかわりし放題のジュースが「米国」を感じられる

●日本、韓国、台湾に多数出店

 さらに米国のコメディアンなども、アジア人のコストコ愛を話題にすることが少なくない。例えば、中国系米国人の女性コメディアンであるアリー・ワンは「コストコはアジア系にとっての教会のようなものよ」と話し、アジア人は教会に行くかのごとく定期的にコストコに足を運んでしまう、と笑いを誘っている。

 さらに香港生まれの米国人人気コメディアンであるジミー・O・ヤンもスタンダップ・コメディでこう話している。「コストコに行ってみると分かるけど、年寄りのアジア人だらけだろ? なぜかって、コストコでだまされることはないからね」

 英語があまり得意ではない移民の年配アジア人が安心して買い物できるのがコストコだ、と笑わせている。

 また、インド系など東南アジアからの移民にとっても、コストコは米国の象徴のようである。インド系米国人の中には、自分たちを「コストコマニア」と呼ぶ人たちが存在しているとメディアに取り上げられている。

 コストコの海外進出を見ても、アジアで愛されているのがよく分かる。コストコは世界で890店舗を展開しているが、最も店舗数が多いのは言うまでもなく米国で614店舗。次いで同じ北米のカナダとメキシコが続くが、その次に店舗数が多いのは日本だ。すでに述べた通り、日本には35店舗が存在し、36カ所目が11月にオープンする。

 人口が日本の半分以下の韓国にもコストコは19店舗あり、人口が日本の6分の1である台湾にも14店舗が存在する。売り上げで見ると、韓国と台湾が世界でも上位に入り、会員数も多いという。中国本土にも7店舗ある。

●「派手な消費」の欲求を満たしてくれる

 もともとコストコは、1983年に米ワシントン州シアトルで、会員制の店舗としてオープンし、会員数は世界で1億3400万人にも達している。米ニューヨーク・タイムズ紙は、コストコは一度会員になるとほとんど退会しないため「カルト教団に似ている」と表現する。加えて「コストコは表向きは格安ショップであり、食料費をできるだけ節約するための場所だ。だが同時に、米国人のほとんどが持つ『派手な消費』という欲求を満たしてくれる」とも指摘する。

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