1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

栃木県の遊園地で「時給2500円」バイトが見せた驚きの成果とは? 狙いは人手不足解消じゃなかった!

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 6時15分

栃木県の遊園地で「時給2500円」バイトが見せた驚きの成果とは? 狙いは人手不足解消じゃなかった!

どんな仕事をしたのか

 那須ハイランドパーク(栃木県那須町)は8月10~18日に働く時給2500円の「プラチナバイト」を10人募集した。キッチンカーでの販売やビールの売り子といった業務に対し、10倍の約100人が応募した。

 募集文には「自信のある方のみご応募ください」との記載があり、特に経験者を求めていることがうかがえる。同パークへ取材すると、主眼は人手不足対策ではなく、複業などいわゆるWワーク需要の増加への対応だという。社員同士やアルバイト間の給与に差が少なく一律の傾向がある日本企業において、那須ハイランドパークの取り組みは成果主義普及の先導役になるかもしれない。

●インバウンド比率はわずか1%未満

 那須ハイランドパークは、栃木県那須町の北部に位置する。1979年に開園し、東京からは3時間ほどのアクセスだ。大観覧車と複数のジェットコースターがシンボルで、良い意味でスタンダードな遊園地である。ドッグランの他、犬と一緒に楽しめるアトラクションもあり、ペット好きから高い人気を博す。

 同パークによると、客層はファミリー層が中心で、学校遠足で使われることもある。全数をしっかり数えているわけではないが、インバウンド比率は1%未満だという。昨今は三大都市圏以外でも数多く見かけるようになった外国人観光客だが、那須塩原駅からも1時間以上というアクセスが、ネックになっているのかもしれない。

●倍率は10倍 売り上げに貢献する人材が集結

 冒頭に書いた通り、同パークは8月10~18日の期間で時給2500円のプラチナバイトを募集した。勤務時間は午前9時~午後6時のうち、6時間程度。7日間以上の勤務が条件だ。キッチンカーでの販売やビールの売り子などで募集をかけ、採用者は呼び込みや接客、調理や販売などの業務を担当したという。

 プラチナバイトの募集は初めてであり、メディアでもその時給の高さが話題となった。10人の募集に対して約100人が応募した。パーク関係者によると、10倍の倍率を通り抜けた採用者は「自らお客さまへ笑顔で声かけをし、商品を積極的にPRする」(同パーク担当者)など業務の質が高く、全体的に1.2~1.5倍の売り上げ増に貢献したという。

 やはり10倍の倍率ともなれば、売り上げ増に貢献できるほどハイスペックな人材を確保できるのだろう。千葉県の某テーマパークで業務経験があるかなど、採用者の詳細は聞けなかったものの、営業経験者や接客・販売員経験者に限らず、さまざまなキャリアを持つ人材から応募があったという。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください