実写化で「炎上しない」条件 呪術廻戦のマーケ事例から考える
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 8時20分
呪術廻戦公式Webサイト
9月30日発売の週刊少年ジャンプで、人気漫画『呪術廻戦』は最終回を迎える。同作は今後も舞台化を含むメディア展開を多く予定しており、コンテンツとしての息はまだまだ長く続きそうだ。
一方で、アニメや漫画作品の実写化には多くのリスクが伴うことも事実である。これまで数多くのプロジェクトが“炎上”を経験してきた。キャスティングの失敗やストーリー改変が主な要因だ。本稿では呪術廻戦を含む成功事例をもとに、炎上しない実写化の条件について考えてみたい。
●キャスティングの「再現度」は非常に重要
実写化で炎上しやすい要素としては、役者のキャスティングがまず挙げられる。原作が人気であるほど、ファンのキャラクターに対する期待は高い。それを裏切るキャスティングは炎上の原因となる。
例えば劇場版『進撃の巨人』や『デスノート Light up the NEW world』など、多くの実写化作品がキャスティングにミスマッチがあるとして大きな批判を受けた。
ところが、呪術廻戦の舞台版でミゲル役を演じるジョエル・ショウヘイ氏の例はそれらの失敗例に含まれないといえそうだ。
ジョエル氏は、知名度が低いながらもキャラクターのビジュアルや雰囲気を忠実に再現し、多くのファンから好意的に(そして、あまりの再現度の高さに驚きをもって)受け入れられた。このことから、キャラクターにおける再現度の高さが、役者の知名度を上回る重要な要素であることは明確といえる。
別作品でもう1つ挙げると、漫画『ゴールデンカムイ』の実写映画も成功例といえる。監督の久保茂昭氏は作品の大ファンであり、オーディションで俳優にキャラクターへの愛を語らせ、役に合ったキャストを選び抜いた。ここで重要なのは、キャストが作品やキャラクターに対してどれだけの愛情を持っているかも、ファンからの支持に直結するという点だ。
実写化を成功させるには、キャストや制作陣が作品を深く理解し、キャラクターへの愛情を持っていることが不可欠だ。単に見た目が似ているだけではなく、演技力やキャラクターの内面をどれだけ深く理解しているかについても、お金を落とすファンは厳しく見ている。
●SNSは毒にも薬にもなる
SNSが実写化の成否に与える影響もまた、無視できないほど大きい。ファンの期待や不満はSNSを通じて瞬時に拡散され、炎上を引き起こすリスクがある。しかし、このリスクを回避し、むしろSNSを活用することでファンの期待をコントロールし、成功へと導くことも可能だ。
この記事に関連するニュース
-
舞台「呪術廻戦 0」新キャスト解禁=中国ネットで「再現度高い」「本物のミゲルを見つけた」と話題
Record China / 2024年9月18日 15時0分
-
舞台「呪術廻戦」がミゲルを完全再現! 本物すぎるキャスティングが早速話題に 「ミゲルって『いた』んだ」
ねとらぼ / 2024年9月17日 14時48分
-
美人すぎる元・看護師のレイラさん、趣味のコスプレ大バズリも「実は4人しかしてないんです」
エンタメNEXT / 2024年9月14日 6時1分
-
『呪術廻戦』伏黒甚爾に大変身! 外国人コスプレイヤーの完璧な再現力に称賛 「キャラクターを完璧に表現」「信じられないほど素晴らしい」
ねとらぼ / 2024年9月10日 20時0分
-
「え、なにこのクオリティー」漫画の実写化に賛否、コスプレイヤーと比較された“完成度”の差
週刊女性PRIME / 2024年9月5日 21時0分
ランキング
-
11本1500円は当たり前!? 物価高でも高価格シャンプーが売れ続けるワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月30日 15時0分
-
2「ドンキでボトムスは売れない」からヒット商品誕生へ 長年の苦戦を変えた2つのこと
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月30日 15時30分
-
3日経平均は大幅反落、一時2000円超安 「高市トレード」巻き戻しで
ロイター / 2024年9月30日 15時34分
-
4「市場の洗礼を浴びている」日経平均株価が一時2000円急落 石破新総裁の誕生受け
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月30日 9時7分
-
5楽天G、カード事業でみずほFGと資本業務提携へ 金融子会社の再編は中止
ロイター / 2024年9月30日 15時19分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください