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全てが安いわけではないのに、「コストコ」はなぜお客の心をつかむのか 商品以外の魅力に迫る

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月5日 6時10分

●意外にも商品数は少ない

 商品や付帯設備の安さもさることながら、コストコ人気の背景にはレジャー感もある。通常のスーパーと異なる陳列と規模はそれだけで楽しめる。通常のスーパーのような1人客は少なく、店内は家族連れや夫婦、友人同士などのグループ客が主だった。商品ジャンルも幅広く、ドン・キホーテの「圧縮陳列」から掘り出しものを見つけるような楽しさがある。しかし、実はコストコ店内の商品数は3500点程度。約1万点とされる通常スーパーと比較して3分の1程度しかないのは、やや意外である。

 コストコの店舗当たり売上高は年間で180億円以上といわれ、これを平均的な売場面積である1万平米で割ると、180万円になる。この数字は、通常スーパーの平均値である130万円弱と比較して高い。少ない商品でレジャー感をもたらしつつも、スーパーより効率的に販売しているのだ。

 コストコは2030年までに国内60店舗以上を目標としている。消費者側から見たポテンシャルは高そうだが、「敷地面積1万5000坪以上」「半径10キロの人口が概ね50万人以上」といった土地条件が足かせとなりそうだ。東京近辺では町田・川崎・新三郷・幕張より都心側には進出できておらず、近年の出店地域も地方が主だ。今後も各県を埋める形で勢力を伸ばしていくのだろう。

●著者プロフィール:山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。

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