「あっという間」に辞めていく若手 どう接するのが正解か?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月5日 9時0分
つまり、若手は転職のハードルが低く、転職を人生の一大イベントとは捉えていない人が多いようなのです。この背景には、転職が当たり前となったこと、オンライン面談などが可能になりかつてよりも活動しやすくなったことなどがあると考えられます。
(5)自分の人間性や価値観を認め、気持ちを受け止めてくれる上司・先輩を求めている
「自分のダメなところや悩みなど何でも話しやすい上司・先輩」については、「仕事ができて的確なアドバイスがもらえそうな人」(30.3%)、「普段から自分の人間性や価値観を認めてくれていると感じる人」(25.5%)、「押し付けがましくなく、自分の話や気持ちを受け止めてくれると感じる人」(24.8%)が上位となりました(図表8)。
相談先として、仕事ができる人が挙がるのは順当でしょう。興味深いのは「人間性や価値観を認めてくれていると感じる人」「自分の話や気持ちを受け止めてくれると感じる人」が上位に来ていることです。若手は、人事や上司・先輩に、まず自分の価値観を認めてほしい、自分の気持ちを受け止めてほしいと思っているのです。彼らの真意を聞き、一旦受け止めることから始めてみてはどうでしょうか。
●新人・若手は「時代の鏡」とも言える
人事や上司といった立場の皆さんに、こうして新人・若手への理解を深めることをおすすめするのは、新人・若手が「時代の鏡」だとも言えるからです。
例えば、図表8はリクルートマネジメントソリューションズが毎年実施している「新入社員意識調査」の理想の職場・上司像の結果を、2013年と2023年で比較したものです。オレンジ部分は著しく減っている項目で、いずれも10年前には理想と考えられていた要素です。上の世代の皆さんは、これらの項目(鍛えあう・活気がある・情熱・厳しい指導)になじみがあるはずです。反対に、現在はグリーン部分の「個性の尊重・助けあい・一人ひとりへの丁寧な指導・ほめる」が増えています。
この10年間の変化は、キャリア自律、共創型リーダーシップなど、現代の企業組織が向かっている方向と合致しています。また、新たな価値の創造においては、立場や経験に関係なく誰もが意見を言い、一人ひとりの強みや個性を発揮していくことが有効です。
お互いに力を合わせ、本人が持つ特徴に目を向けてメンタルやモチベーションを高める方が、エンゲージメントやパフォーマンスにつながることも確かです。つまり、新人・若手はある意味で、時代の変化を先取りしている存在でもあるのです。
この記事に関連するニュース
-
多忙で悩める今の時代のリーダーこそ必読!書籍『組織変革の教科書 リーダーが知っておきたい人と心の動かし方』発売
PR TIMES / 2024年11月5日 4時40分
-
営業成績が貼り出され自分の収入が社内でダダ漏れ状態…トップセールスが会社を辞めたいと言った納得の理由
プレジデントオンライン / 2024年10月30日 9時15分
-
「キャリア自律」に追い込まれる20~30代、離職理由の半数以上「キャリア構築の不安」...スキルアップの方法は?/リクルート・藤井薫さん
J-CASTニュース / 2024年10月17日 19時47分
-
「この人に一生ついていこう」帰り道に涙が出た…落ちこぼれの若手を役員にまで成長させた社長の愛ある一言
プレジデントオンライン / 2024年10月16日 8時15分
-
「上司がめっちゃ優しくて…だから辞めました」 「最近の若手は厳しくすると辞める」に潜むワナ
東洋経済オンライン / 2024年10月15日 7時0分
ランキング
-
1歩行者信号の「押しボタン」を押したのですが信号が「青」になりません。おかしいですよね? 何のためのボタンですか?
乗りものニュース / 2024年11月5日 9時42分
-
2なぜ世界的な「ナイキ離れ」が起きているのか…業績絶好調のユニクロにあって、ナイキに決定的に足りないもの
プレジデントオンライン / 2024年11月5日 9時15分
-
3「重くて、遅い」パナソニックはAIで変貌できるか 18万人規模で導入し現場主導の企業文化を目指す
東洋経済オンライン / 2024年11月5日 7時50分
-
4独「空飛ぶタクシー」開発新興、資金難で破産申請へ
ロイター / 2024年11月5日 8時27分
-
5豊田章男氏の「全方位戦略」とは真逆の道を行っている…"中国依存"をやめられないテスラを待ち受ける試練
プレジデントオンライン / 2024年11月5日 9時15分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください