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ホリエモンがプロデュース 寄付27億円を集めた北海道「人口5000人の町」でフェス開催

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月19日 20時50分

 このようにリフトオフは、地域での新たな観光創出型のイベントになっている。このイベントが成功すれば、町の新たな観光資源にもなり得るため、大樹町の期待も大きい。

●オンラインサロンの学習の場に

 リフトオフは町内に住民票を置く、実業家の堀江貴文氏が主催するオンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」の学習の場としても機能している。リフトオフを主催するビショクルfrom大樹町の三原一馬社長もHIU会員の一人だ。リフトオフ自体をサロンの秋季合宿として位置付け、イベントの企画運営を通じ経営を学ぶ機会にしている。そのため、リフトオフの人件費はボランティアで担っている。

 だが観光型イベントを大樹町で始めるにあたり、課題があったという。三原社長は、「大樹町内には宿泊施設があまりなく、数百人を一度に泊められる設備がない。町内のホテルや民泊を最大限に押さえつつ、テント泊も併用しながらの開催とした」と明かす。

 大樹町内の主だった宿泊施設には「ホテル大樹」があり、増えるビジネス需要に対応する形で、2022年に部屋数を増設している 。2023年4月にはトレーラーハウスを活用した宿泊施設「Moving Inn Tokachi 北の森」が新規開業していて、大樹町の宿泊受け入れ可能数は増えた。サウナフェスもここで開催する予定だ。

 このように、大樹町では宿泊キャパシティーが限られているため、第1回リフトオフでは200人の開催規模に限定している。こうした中、イベントを北海道の大自然を楽しめるコンセプトにすることで、テント泊を参加者に受け入れやすくする工夫がある。規模をコントロールすることによって、一カ所に収容可能数以上の観光客が集まってしまう「オーバーツーリズム」にも配慮した形となっている。

 リフトオフの総合プロデューサーを務める堀江氏は「10月の北海道は涼しく、サウナに入ったあとは非常に気持ちがいい季節。運営はHIU会員たちが頑張ってくれている。多くの人たちが参加して盛り上がってほしい」と期待する。

 大樹町民である堀江氏は一実業家として、民間事業者ならではの取り組みを町内で進めてきた。2019年6月には、自身がプロデュースした飲食店「蝦夷マルシェ」、2020年4月にはパンチェーン「小麦の奴隷」、2022年7月には喫茶店「彗星に碧」や家系ラーメン店「堀江家」を開店している。

 これらの飲食店は堀江氏がプロデュースしているものの、実際の店舗経営の多くは、HIU出身者が携わっている。つまり、大樹町の地域活性に役立っているだけでなく、新規事業を通じた人材も育成しているのだ。

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