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「中国車はあぶない」のイメージ覆せるか BYD、長澤まさみCM起用の効果は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月25日 5時10分

 現在、ショールームを備えた店舗は33カ所あり、2025年末までに100カ所以上にすることを目標にしている。ちなみに、開業準備室を含めると、目標の半数を超える計58カ所に達している(10月24日現在)。

 現時点では本格的なショールームは備えていないものの、試乗や購入に関する相談および購入後のアフターサービスの受付などが可能な開業準備室を含めると、目標の半数を超える計58拠点まで達している。

 このように従来型のディーラー販売を重視する理由として、東福寺氏は「EVで日本市場に参入した米テスラや韓国ヒョンデはオンライン販売を基本としていた。BYDもオンラインを検討したが、中国製のEVは日本初であったことや日本ではBYDの知名度が低いこともあり、ディーラー販売のほうが受け入れられると判断した」という。

 「実際に車体を見て試乗してもらうことで、ドアの開閉やシートの着座、ハンドルの感覚などが分かる。乗り換えであれば今乗っているクルマとの比較もでき、購入までのプロセスを大切にする人にはリアル店舗の良さを感じてもらえる。何もない状態から100カ所を目指すことは苦労もあるが、面白みもある」

●テレビCMでメインターゲット以外にも認知拡大を狙う

 プロモーションについては、2024年4月より長澤まさみさんを起用したテレビCMを流している。パリ五輪開催前となる7月中旬まで放映し、9月からは再放映を開始した。

 メインの購買層はガジェット好きの男性やファミリー層だが、あえてマス向けのテレビCMを選択した。長澤まさみさんを起用した理由は「家庭の中で“金庫番”となる人も含めて、幅広い層に認知してもらいたい」狙いがあった。

 「中国製のEVというだけだと『危ないのでは』と決意がゆらいでしまう可能性がある。だが『長澤まさみさんが“ありかも、BYD!”という決めゼリフで出演しているCMのクルマ』となれば、印象が異なる。実際にCM放映後、週によっては来場者数が1.5~2倍ほどに増加した」

 そのほかCM放映前からも各モーターショーへの出展や試乗ができるイベント「BYDキャラバン」を実施するなど、各種プロモーションを展開している。

●毎年1~2車種を投入予定、PHEV販売の可能性は?

 日本ではSUVのATTO 3のほか、2023年9月にコンパクト型ハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン)」、2024年6月にセダンの「SEAL(シール)」をそれぞれ発売している。いずれもBEVだ。

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