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ダイソーの「プチブロック」がすごすぎる 知られざる“熱狂”の世界

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月26日 6時10分

 プチブロックのバイヤーもさまざまなアイテムを担当しているので「ファンはどういったモノを欲しいと思っているのか」「ブランド価値をどのようにして伝えればいいのか」など、もやもやしていた。こうした課題を抱えていた中で、ダイソーはどのような手を打ったのか。ファンコミュニティの活用である。

 ファンコミュニティとは、特定の商品やサービスなどを愛するファン集団のこと。ファン同士またはファンと企業の交流などが行われ、企業が一方的に情報を発信するだけでなく、ファンからも発信できるケースが多い。

 では、プチブロックの場合、ファンはどのような「動き」をしていたのか。SNSを見ると、ファンと思われる人たちがオリジナル作品の画像をたくさんアップしている。担当者としては、熱いファンにコメントを送りたい気持ちがあるものの、社内ルールとしてそれはNG。

 ということで、ネット上にアップされている画像を見たり、ファン同士の会話を読んだりするだけだったが、このままではいけないということで公式の「ファンコミュニティ」サイトを立ち上げたのだ。2023年12月のことである。

●プチブロックを使ってトイレットペーパー

 コミュニティサイトには、さまざまなコンテンツがある中で、筆者が気になったのは「DAISOの輪サークル」である。「時短・便利」「ハンドメイド」など、商品テーマにそってファンが集うトークルームがあるわけだが、ひときわ目立つのがプチブロックのファンである。

 「つくりましたー!」「見てください!」といったコメントを付けて、完成品を公開している。それを見た人たちは「いいね」を押したり、コメントを寄せたりしているのだ。

 「ちょ、ちょっと待って。ロボットや犬などを完成させて、その写真を公開しているだけでしょ。なぜ、それで盛り上がるの?」と思われたかもしれないが、このコミュニティサイトで、決められたモノを決められた通りにつくっている人はほぼいない。つまり、ロボットや犬の中に入っている、さまざまなカタチや色のブロックを使って、オリジナルの作品をつくって、それを公開しているのだ。

 ブロックの形状は基本「四角」なのに、それを組み合わせることによって、なぜか「丸く」なる。ある人は、トイレットペーパーや3色だんごなどをつくっていて、素人の筆者からすれば、それを見て「スゴい」ことはよーく理解できるが、どのくらい「スゴい」のかがよく分からないのである。

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