楽天、PayPay、Vポイント 国内2.5兆円市場を制するのはどこか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月27日 8時46分
リアル店舗でのたまりやすさはどうか。実はここでも楽天ポイントの強さが光る。旅行や宿泊、ガソリンスタンドなど比較的高額なサービスでの利用においてポイントを貯めるユーザーが多い。
少し面白かったのが、今回から調査に加わったJREポイントだ。JR東日本が運営するポイントサービスで、鉄道利用やSuica決済、駅ビルでの買い物でたまる。特に駅ビル、百貨店、書店、カフェでの利用で多く利用されている。これは、駅を中心とした「街」の概念を軸にしたポイント戦略が功を奏した結果だといえるだろう。このことが、ポイント総合満足度で3位につけたことにつながっている。
●Vポイントの課題
一方、ためやすさで評価が伸びなかったのがVポイントだ。dポイントならファストフード、Pontaポイントならコンビニ、WAON POINTならスーパー、nanacoポイントならコンビニと、他に比べて優位な店舗があるものだが、Vポイントには強い場所がない。
次に、使いやすさについてはどうか。ここで高い評価を得ているのがPayPayだ。これはPayPayポイントの発祥が、決済アプリであるPayPayであることを思い出せば納得できる。逆にいえば、PayPayポイントをメインで使っているユーザーは間違いなくPayPayユーザーであり、たまったポイントの利用に悩むことはない。
同じように決済サービスを提供する三井住友カードのVポイントはどうだろうか。こちらは意外なことに使いやすさの評価は高くない。三井住友カードはVポイントの紹介のたびに「世界各国どこでも使える」ことをウリにしているが、それはVポイントメインユーザーにも響いていないようだ。ポイントを三井住友カードで直接利用できないという点が大きく影響している。
リアル店舗でVポイントを使うには、VポイントをVポイントPayにチャージした上で、スマホのタッチ決済をする必要がある。正直かなり面倒だ。さらにクレジットカードとも競合してしまう。せっかくサービスを提供しているのが三井住友カードなのに、その強みを生かせていないように見える。
●金融が満足度を左右するドライバーに
JDパワー調査の興味深いところは、どんな要素が総合満足度に最も影響したかも分析していることだ。ポイントのためやすさの満足度について最も影響が大きかったのは、実は「ポイント運用サービスの利用」や「投信の保有残高に応じてポイント付与」といった金融サービスの利用だった。
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