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モスとミスドのコラボ店は、なぜ“ポツンと1店舗”だったのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月27日 6時10分

 店名は「ららぽーと新三郷店」(10月25日オープン、埼玉県三郷市)。JR新三郷駅から徒歩2~3分のところに商業施設「ららぽーと」があって、その中に店を構えたのだ。

 店の特徴は、モスとミスドの商品を提供しているので、原点タイプである。ハンバーガーの価格に386円(イートインの場合)の追加で、好きなドーナツとドリンクが付くセットも販売する。

 また、同店限定のハンバーガーとして「海鮮明太もんじゃ焼き風バーガー」(440円)を新たに開発した。特徴は、海鮮かきあげに、もんじゃ焼き風の明太もんじゃソースをかけていること。東京の下町で生まれた「もんじゃ焼き」をモス風にアレンジした商品になる。

 さて、ここで「2つの疑問」を感じた読者もいるかもしれない。1つは、なぜ9年ぶりに新店舗を出したのか。もう1つは、なぜ店をどんどん増やさなかったのか、である。

 仮説としては「うまくいっていない」ことが挙げられる。京都も恵比寿も関空の店も、閉店に追い込まれた。「ポツンと広島の店だけはあるけれど、細々と営業を続けているんでしょ」などと思われたかもしれないが、実はそうでもないようだ。

 コロナが広がった2020年は、さすがに売り上げが落ち込んだものの、その後は回復している。直近の売り上げをみると、対前年比で114%である。好調の理由について、モスフードサービスの川口直哉さんに聞いたところ「次々にキャンペーンを展開できることが大きい」という。どういうことか。

●増やしたいのに増やせなかった事情

 モスの場合、新商品を販売するタイミングでキャンペーンを展開する。すると、売り上げは伸びるものの、キャンペーンはやがて終了する。と同時に、客足も遠のいてしまう。売り上げを伸ばすためには、次の企画を待たなければいけないというわけだ。

 もちろん、細かな話をすれば、もっと複雑な事情がからんでくるわけだが、話を単純化すると概ねこういった傾向がある。ただ、モスドの場合は違う。モスのキャンペーンが終わっても、ミスドのキャンペーンが始まればどうなるか。通常のモスの店舗であれば売り上げが落ち着くタイミングでも、そのまま高止まりの傾向があるそうだ。

 いわゆる“相乗効果”によって、モスドの業績は好調を維持しているようだ。広島に店を構えたとき「売り上げは月1300万円を目指す」という話が出ていたが、現在はその数字を大幅に上回っているようだ。

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