モスとミスドのコラボ店は、なぜ“ポツンと1店舗”だったのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月27日 6時10分
といった話を聞くと、ますます先ほどの疑問が気になってくる。なぜ9年ぶりなのか、なぜ店を増やさなかったのかである。取材を進めていくと、背景に「2つ」の理由があることが分かってきた。
1つは、厨房設備である。モスとミスドのコラボ店となれば、通常店と比べて、電気もたくさん使うし、ガスもたくさん使う。このほかにも、いろいろなものをたくさん使うわけだが、その設備容量に耐えられる物件をなかなか見つけられなかったのだ。もちろん、中には「これだ!」といった物件もあったそうだが、他社との競争によって手にできなかった事情もある。
もう1つは、カニバリである。モスの店舗は1312店(9月末時点)、ミスドの店舗は1017店(3月末時点)。合わせて2000店を超えると、物件探しに苦労するようだ。「この商業施設はいいかも」と思っても、どちらかの店舗がある。「この施設にはどちらの店もないので、大丈夫だ」となっても、近隣店舗(モスまたはミスド)のことを考えなければいけない。
市場調査をして「近くの店に影響がでる」というデータがでれば、やはりそれを無視できない。「モスとミスドのコラボ店は業績がいい」という結果がでているものの、条件をクリアーする物件になかなか出会えなかった。つまり、これまで店を増やしたいのに増やせなかった事情があったようだ。
●「次」を見据えて、新三郷に出店
さて、これからの話である。今回、首都圏に店を構えたのには理由がある。これまで「広島のモスドは好調ですよー」と訴えても、ディベロッパーがなかなか興味を示してくれない傾向があった。「視察に行ってみたいけれど、ちょっと遠いからね」といった返事が多いそうだ。
ただ、新三郷に店がオープンすれば、話が違ってくる。「ちょっと見てみようかな。伸びそうな店であれば、ウチの商業施設に誘致してもいいかも」といった具合に、話がまとまるかもしれない。というわけで、モスドの担当者は「次」を見据えて、今回の立地を選んだようだ。
これまでの歴史を振り返ると、次の店は「5年後? 10年後?」といった数字が浮かんでくるかもしれないが、担当者としては「2~3年以内に誕生させたい」ようである。
(土肥義則)
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