「衰退の時代」をどう生き抜く? AIやロボット活用を避けて通れない、これだけの根拠
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月31日 6時20分
今後の日本はどうなるのか?
少子高齢化、人口減少はもう聞き飽きたほどのワードとなっています。では、10年後、20年後、30年後にはどれくらい人口が減るのか。そして、さまざまな課題に対してどのような対策が予想されるかを、今回は見ていきたいと思います。
●これから30年で、人口はどう推移する?
次のグラフを見てください。これから30年後の2054年まで、どれくらい人口が減っていくか示しています。
まず、総人口は今後30年間で3000万人弱減少し、1億人を割り込みます。割合でいうと、23%の減少です。小売業やサービス業としては、自社の努力とは関係なく、自然減でこれだけの客数が減っていく可能性があるということです。1年ごとで見るとマイナス0.9%ですが、じわりじわりと各企業の経営に影響を及ぼしていくことは明らかです。
中でも消費と労働の中心でもある15~64歳の人口減少が激しいです。具体的には、2376万人(33%)減少する見込みです。20歳以上を労働力としても、30%前後の労働力が今より不足します。人手不足や人材の取り合いは、これから当分収まることがないことが分かります。
この対策として、既にさまざまな企業が取り組みを始めています。例えば小売業では、イオンが転職した人の出戻りを歓迎すると発表しました。今までは出産や育児などで退職した人のリターンを歓迎するというアプローチでしたが、新たに競合他社へ転職した人などのリターンも奨励するようになりました。
イオンの取り組みからは、小売業で働きたいという、限られた人材ボリュームを確保する上で、競合に転職した人にネガティブな印象を持っている場合ではないという採用スタンスがうかがえます。労働力が確保できないと、接客品質の低下や、業務付加や残業の増大による労務問題で、さらなる退職を引き起こすなど、数々の問題が起こってしまいます。
イオンだけでなく、今後人手不足を解消できなければ、デジタルなど他の手法によって補うしかなくなります。「うちはまだデジタルは様子見だ」などとのんきに構えることはできず、もはやAIやロボットの活用は待ったなしです。人とデジタルの融合は最重要課題として真剣に取り組まなくては、未来で取り返しのつかない事態を及ぼす可能性があります。
こうした事態を受け、生成AIではすでに、多種多様な用途に対応したサービスが出てきています。ロゴやコンテンツ作成にアイデア出し、議事録や翻訳、画像変換、動画制作、データ分析、文章生成など、さまざまな現場で活用が進んできました。
この記事に関連するニュース
-
「価格そのまま内容量減らす」若い世代ほど抵抗感 生協連調べ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月22日 17時43分
-
ローソン、鳥取県に「地域共生コンビニ」 過疎地域の「買い物困難」解消目指す
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月13日 16時47分
-
シニア世代(65歳以上)の平均所得額はいくら?100歳まで生きるとして必要な「貯蓄額」とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月12日 5時40分
-
10年後に向けた労働市場予測 - 副業やスキル習得が未来を変える
マイナビニュース / 2024年11月11日 9時38分
-
「心の豊かさ」を優先するのは高齢者だけ…内閣府の世論調査で判明した「とにかくカネが足りない」現役世代の叫び
プレジデントオンライン / 2024年10月25日 18時15分
ランキング
-
1「築浅のマイホームの床が突然抜け落ちた」間違った断熱で壁内と床下をボロボロに腐らせた驚きの正体
プレジデントオンライン / 2024年11月22日 17時15分
-
2三菱UFJ銀行の貸金庫から十数億円抜き取り、管理職だった行員を懲戒解雇…60人分の資産から
読売新聞 / 2024年11月22日 17時55分
-
3相鉄かしわ台駅、地元民は知っている「2つの顔」 東口はホームから300m以上ある通路の先に駅舎
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 6時30分
-
4物価高に対応、能登復興支援=39兆円規模、「103万円」見直しも―石破首相「高付加価値を創出」・経済対策決定
時事通信 / 2024年11月22日 19時47分
-
5ジャパネット2代目に聞く「地方企業の生きる道」 通販に次ぐ柱としてスポーツ・地域創生に注力
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください