「とりあえず、総務に聞く」はなぜ減らない? リモートの弊害だが、総務自身に課題も
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 6時30分
ここは、従業員教育を徹底する。とにかく追い返して、自ら探してもらうのだ。実は、そのほうが、24時間365日いつでも聞けるので結果的に便利なはずだ。
QRコードで自己完結
社内制度などの問い合わせもさることながら、PCの故障や使い方が分からないので、「とりあえず、総務に聞く」という実態もあるだろう。
ハイブリッドワークとなると、社内会議もオンライン会議となることがある。そうなると、会議室にあるディスプレイにPCを接続して会議を始めることになる。機器に詳しくない人だと、マイクやPCの接続不良などのトラブルが起こった際に「必ず、総務に聞く」ということになる。それも、毎回同じ人が、覚えられずに再度聞いてくる。込み入った故障の場合は、総務の手に負えないこともある。
ある企業では、プリンターやディスプレイ、マイクから現場にある従業員が使用するであろう機器全てにQRコードを貼っている。それを読み込むと、使い方から故障対応までのマニュアルが表示される。困りごとや故障時にはそれを見ながら自分たちで対応する。マニュアルが変更されれば、当然、クラウド上で変更をしておく。マニュアル修正のために、わざわざ総務が現場に出向く必要も必要ないのだ。
攻めの情報発信
「とりあえず、総務に聞く」という現象は、現場の従業員が分からない・知らない・覚えていない状態にあるため発生する。確かに、しっかりとマニュアルが認知されていて、探しやすいところに格納されていれば、「非」は従業員側にあるかもしれない。しかし、そのマニュアルのあるところをしっかりと伝えていない、あるいは分かりにくいということであれば「非」は総務側にある。
つまり、総務からの情報発信をしっかりと、丁寧に、各自に伝わるようにしなければならない。現場は忙しく、自分と関係ないものについては関心を示さない、示したとしても覚えていられない。そのような実態であると肝に銘じて、誰でもが分かりやすいところに案内を出す、見つけ方を示し、そもそも「とりあえず、総務に聞く」状態を回避する努力はすべきだと思う。むしろ、「とりあえず、総務に聞く」ということ自体、総務の情報発信の不手際と考えるべきかもしれない。
この情報発信は、上記のような知らしめなければならない「Must」のものから、総務についての取り組みの背景とか、目指すべきところといった、知っておいてもらうと総務の仕事がやりやすくなる「More」の情報にも言えることである。
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