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会議を「全員やる気を失う時間」にしてしまう、3つのありがちな社内ルール

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月19日 8時10分

・超えたらOK(超えなければルール違反)

・超えなければOK(超えたらルール違反)

 超えたらOKのルールは、例えば「営業の訪問件数」だ。1カ月30件以上の訪問をすることがルールであれば、30件を超えたらOKだ。反対に29件以下ならルール違反である。

 超えなければOKのルールは、例えば「時間外労働」である。1カ月20時間以内の時間外労働がルールなら、20時間以内ならOK。しかし20時間を超えたらルール違反である。

 2つ目は「期限のルール」だ。これは分かりやすい。

 資料提出や業務の完了には必ず期限を設け、それを守ることをルール化する。期限のルールは簡単にチェックでき守りやすい一方で、提出物の質も保証されなければならない。期限は守ったけれど、質の低い成果物ではルール違反だ。

 従ってなかなか成果物の質が上がらない人は、期限前にフィードバックを受けることもルール化する。そうすることで修正する時間的余裕を持たせられるからだ。

●「役割分担のルール」とは

 3つ目は「役割分担のルール」だ。

 例えば営業は営業活動に集中し、それ以外の業務はアシスタントに任せるなど、明確な線引きをしたい場合がある。そのようなときに、こういったルールは便利だ。厳格に運用することは難しいが、明らかに役割分担が甘いと、

 「その業務はアシスタントに任せるルールだったはず。ルールを守らないなら、評価を下げるぞ」

 このように指導できる。もしもルールが守られなければ、定性評価として盛り込むのが現実的か。

 4つ目は「状態のルール」だ。これは一見分かりづらいかもしれない。

・「元気よくあいさつする」

・「しっかり報連相をする」

・「積極的に問題提起する」

・「部下の言葉を傾聴する」

 こういった心掛けをルールとして設定する組織がある。しかしルール化して管理していいかどうか、なかなか判断が難しい。判断する人の主観によって、ルール違反かどうか分かりづらいからだ。

 このように、規則、ルール、慣例、心掛け……といったものを使い分けるのは難しい。ただ、共通しているのは「前提」ということだ。会議をしている最中に、これらの前提が浸透していることで、

 「事前に資料を確認し、おかしいところがあれば積極的に問題提起するのは常識だろう」

 「どうして会議の時間を使ってそんなことを報告するんだ。そういうことは前もって報告するように、いつも言ってるじゃないか」

 このような苦言を呈す必要がなくなる。細かいルールを作ってイチイチ管理する手間が省けるのだ。

 生産性の悪い会議をし続けると、組織全体の生産性も悪くなる。会議のルールを正しく設定することで、部下も健全に成長するだろう。上司も部下も同じ方向を向いて仕事をするためには、適切なルール設定が必要なのだ。

●著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)

 企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。

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