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「千葉県版 時刻表」なぜ登場? 編集長が動かされた“いくつかの理由”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月15日 6時10分

 考えてみると、かつて旅行代理店で海外旅行のチケットを申し込むと、窓口の担当者は紙の時刻表をペラペラめくっていた。また、旅行者は無料の冊子で出発時刻などを確認していた。

 いずれも、なくなってしまったわけだが、一覧性などを考えると、スマホよりも紙に優位性がある。もちろん、会社の屋台骨を支えるような売り上げを残すことは難しいだろうが、今回の取り組みは「企画次第でコストを抑えれば、少ない部数でもなんとかやっていける」ことを証明したことになる。

●次は「大阪環状線」か

 鉄道の千葉県版と飛行機の時刻表が登場――。しかも、紙で売れた。となれば、気になるのは「次」である。まだ決まっていないそうだが、梶原編集長は「大阪環状線」のことが気になっているようだ。

 大阪駅に「おおさか東線」が乗り入れるタイミングに合わせて、2023年3月にダイヤが大きく変わった。このとき、時刻表に大阪市内の特集(2023年3月号)を掲載したところ、読者から好意的な声がたくさん届いた。この反響に手応えを感じているようで、「大阪環状線のスピンアウトはアリかもしれない」とぼんやりと考えているようだ。

 「ん? 大阪の環状線よりも、東京の山手線のほうが利用者が多いので、部数が伸びるのでは?」と感じられたかもしれないが、必ずしもそうではないようだ。山手線は、山手線のみで完結する。一方、環状線は、兵庫からも京都からも奈良からも、列車がどんどん入ってくる。

 近隣の主要都市からやってきて、大阪市内をぐるぐる回って、再び去っていく。編集者泣かせのダイヤになっているわけだが、複雑になればなるほど、ダイヤに興味をもつ読者が増える傾向があるそうだ。

 さて、編集長の頭の中は、次の言葉がぐるぐる回っているかもしれない。車掌の口調で「次は大阪~、大阪~」と。

(土肥義則)

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