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「正しいけど鼻につく……」 なぜあなたの話は部下に響かないのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月20日 8時10分

「正しいけど鼻につく……」 なぜあなたの話は部下に響かないのか

「言ってることは分かるんだけど、なんか鼻につく」と言われてしまったら?(イメージ)

 「言ってることは正しいが、あなたから言われると、なぜかやりたくなくなる」

 コンサルタントになった当時、こう指摘されることが増えた。

 コンサルタントが人を説得する際、論理的に話すことが多いせいだろう。しかし、どんなときでも論理的に話したら相手を動かすことができると思ったら大間違いだ。

 「理屈っぽい」

 「鼻につく」

 こう言われることも多くなる。人間はコンピュータとは違う、感情の生き物だ。入力データが正しくても動かないときはあるし、反対もしかり。理屈に合わないことを言われても動き出してしまうのが人間だ。

 そこで今回は、ストーリー形式で話す「ストーリーテリング」のスキルについて徹底解説していこう。このスキルを身に付け磨くことで、メンバーやお客さまの心をがっちりつかめるようになる。

●物語で話す「ストーリーテリング」の方法

 ストーリー形式で話すことは相手の心を動かす際に効果的だ。情熱をもって伝えたいことがあるときはうまく活用しよう。物語で話したほうが感情を込めやすくなる。

 では、ストーリー形式で話すにはどうしたらいいのだろう? それを解説する前に、そもそも「物語」とは何なのかについて簡単に触れたい。

 物語は時間の流れに沿って表現されることが特徴で、聞き手に情緒的な感動を与える作用がある。相手に事実を伝えるだけであれば、あえてストーリー形式にしないほうがいい。「経歴」や「年表」のように時系列に事実を羅列するだけで事足りる。

 複数の登場人物が出てきたり、状況描写を細かく表現するのは、相手の心にさざ波を起こすことが目的だからだ。従って、誰が聞いても心が動かされないような内容であれば、物語としての力がない、またはその必要がないといえよう。

 それではどうしたら相手の心をつかむ物語を作ることができるのだろうか?

 ストーリー形式で話をするには、3つのポイントを押さえておこう。

●1.背景の描写

 まずは背景の描写だ。物語に味をつけるには、奥行きをつけなければならない。そのためには、丁寧に背景を語ることだ。

 なぜその人と出会ったのか。その学校に通った目的は? 家族構成や組織における特殊な事情。新しい商品を開発せざるを得なくなったいきさつとは?

 数字と固有名詞を使ってバックボーンを丁寧に話せば、聞き手の頭に鮮明なイメージが描かれるだろう。

●2. ターニングポイント

 次に重要なのは、ターニングポイントだ。物語には必ず思いがけない「重大な転機」が訪れるもの。それをきっかけに話が予想外の方向へ進んでいく。起承転結でいうなら「転」の箇所だ。想定外のことが起きて、方向転換を迫られた話などは必ず盛り込んだほうがいいだろう。

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