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令和の米騒動で外食の「お代わり無料」が危機に? 対応分かれる各社の現状

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月31日 10時48分

 吉野家では、ご飯大盛も無料であり、大盛のお代わりをすることも可能。2024年7月29日に牛丼並盛を468円から498円に改定するなど値上げをしているが、たくさん食べたい人にとっては、まだまだ安価でコスパの良い食事が可能となっている。

●ご飯お代わり無料を続ける松のや

 松屋フーズグループでは、とんかつ専門店・松のやで、定食がご飯お代わり無料である。最も安価な「ロースかつ定食」(630円)は、価格に対する満足度が高い。「ダブルロースかつ定食」も980円で1000円以内に収まる。

 松のやでも2024年8月9日に一部商品を値上げした。旧価格ではロースかつ定食が600円を切っていたものの、昨今の事情からお代わり無料を維持する上で値上げも必要だったのだろう。運営する松屋フーズホールディングスは「今のところご飯お代わりを止める話はないが、あまりに米価が上がり過ぎると分からない」と、価格動向を注視している。

 ねぎしフードサービス(東京都新宿区)が運営する牛たんの「ねぎし」も、麦飯のお代わり無料を維持している。 2022年には「ミートショック」(飼料高騰などにより食肉価格が高騰する現象)があったにもかかわらず、今後も続けていく方針だ。看板の「白たん厚切りセット」は現在2600円と高価だが、1000円台の鶏や豚のメニューも出しながら、コスパ重視のニーズに応えている。

●米だけでなくキャベツも無料「和幸」の対応

 ご飯、みそ汁、さらにはこのところ値上げが著しいキャベツまでもお代わり無料なのが、とんかつ 和幸だ。現在、とんかつ専門店で目にすることも多いご飯などのお代わり無料スタイルつくった元祖とされる。

 経営する和幸商事(神奈川県川崎市)によれば「葉物野菜の値段は変動が大きいので、いずれ収束に向かうのではないか。ご飯、みそ汁も変更はない」とのこと。キャベツの値段については楽観的に見ているようだ。みそ汁はしじみ汁、キャベツとご飯もお代わり無料と、たっぷり食べたい人が支持している。

 備蓄米を蓄えたまま、このまま政府が放置していれば、米の価格はさらに上がり、家計を圧迫するだけでなく、外食の価格もさらに上げざるを得ないだろう。値上げを抑える上で、お代わり無料を止める動きは加速する可能性が高い。より安価な海外のカリフォルニア米などを導入する動きも増えていくのではないか。

(長浜淳之介)

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