スタバVS.コメダ 日米コーヒーチェーン徹底比較で見えてきた立ち位置
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月3日 8時0分
逆に今回取り上げなかったドトールはどうか。現在、カフェの数は飽和状態にあり、店舗数でもほぼ横ばいの状態が続いている。中でも店舗数を増やしているのがスタバとコメダであるが、逆にドトールは店舗数が減少している。言われてみれば、スタバやコメダに比べるとドトールはそのポジションが曖昧になりがちで、ターゲット層が分かりづらい。個性でいえば少し劣っているといえるかもしれない。
ただ、スタバとコメダが完全禁煙であるのに対し、ドトールは多くの店舗に喫煙ブースが付いている。そのため喫煙層の支持は厚い。ただ、ご存じのように喫煙者の数は年々減少している。さらに喫煙率と低所得者率は相関関係にあることが分かっており、客単価も上げづらい。ドトールはより明確な個性を出していかないと厳しい状態が続くかもしれない。
コーヒーチェーンに限らないが、さまざまな業態で飽和状態が起き、人口減少が進む現在、各店舗はその方向性を明確にしなければ厳しい時代が来ている。スタバとコメダの在り方は、そんな時代のコーヒーチェーンの姿を顕著に表しているのではないだろうか。
著者プロフィール・谷頭和希(たにがしら かずき)
都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材などを精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。講演やメディア露出も多く、メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)がある。また、文芸評論家の三宅香帆とのポッドキャスト「こんな本、どうですか?」はMBSラジオポッドキャストにて配信されている。
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